高校生、大学生&社会人の分離ドラフト

大阪桐蔭高からドライチが2人誕生。左が辻内、右が平田
高校生と、大学生と社会人、それぞれのドラフトが“分離開催”となった平成17年、2005年のドラフト。大学生と社会人は従来の11月中旬と変わらなかったが、高校生は大幅に早まり、10月3日に開催された。つまり、ドラフト直前の時期は、セ・リーグでは優勝チームが、パ・リーグではプレーオフに進出するチームが決まる時期でもある。
高校生に多くの注目選手がいたものの、週刊ベースボールもドラフトの予想よりも、ペナントレースの行方に紙面を割いていた。なお、高校生ドラフトは1巡目の指名が重複したら抽選、外れたらウエーバー方式で指名して確定させる流れとなり、セ・リーグとパ・リーグの優先権は、その年の球宴で勝ち越したリーグが得ることに。また、この05年からは、新たに育成ドラフトも実施されている。
【2005年・高校生12球団ドラフト1巡目】
広島 片山博視→
鈴木将光 楽天 片山博視
巨人 辻内崇伸 日本ハム 陽仲壽 ヤクルト 村中恭兵 オリックス 辻内崇伸→
岡田貴弘 横浜
山口俊 西武 炭谷銀仁朗 中日 平田良介 ロッテ 柳田将利
阪神 鶴直人 ソフトバンク 陽仲壽→
荒川雄太 (→は外れ1巡目)
ただ、パ・リーグは日本シリーズに進出するチームが決まっていない状態。そんなこともあってか、指名が重複した大阪桐蔭高の辻内崇伸、福岡第一高の陽仲壽(のち陽岱鋼)の抽選で、外れクジを引いたオリックスの
中村勝広GMとソフトバンクの
王貞治監督が当たりクジと勘違いして大喜び、これを会議進行役が確認せず場内に発表してしまう。兄のいるソフトバンクを希望していた陽は「うれしいです」と笑顔を見せたが、間違いだと分かると表情は暗転。対照的に辻内は、オリックスと言われたときの苦笑いが、巨人に訂正されると満面の笑みに変わった。
自由獲得枠は名称が希望枠に
一方の大学生、社会人ドラフトでは、01年からの自由獲得枠が「希望枠」と名称を改めての再出発。枠は各球団1人までで、回避した球団は高校生ドラフト2巡目の指名権が得られ、このドラフトでは広島、ロッテの2球団が、これに該当した。なお、希望枠を申請しながら契約できなかった球団は1巡目指名に参加でき、これには楽天が該当している。そして、もちろん予想は盛り上がっていない。
【2005年・大学生&社会人12球団ドラフト1巡目】
広島 ※
楽天
松崎伸吾 巨人
福田聡志■
日本ハム
八木智哉■
ヤクルト
武内晋一■
オリックス
平野佳寿■
横浜
高宮和也■
西武
松永浩典■
中日
吉見一起■
ソフトバンク
松田宣浩■
阪神
岩田稔■
ロッテ ※
(■は希望枠。※は希望枠の指名回避)
写真=BBM