
8月15日のヤクルト戦(横浜)が最後の一軍登板となった
11月29日、
DeNAは
三浦大輔監督以下、2021年のコーチングスタッフを発表した。
嶋村一輝、
小池正晃、
新沼慎二のコーチ3人の一軍昇格と合わせて、ファーム投手コーチに
藤岡好明が就任。前日には、現役引退とコーチ契約が球団より明らかにされていた。
「私、藤岡好明は今季をもって引退することを決めました」と引退に際してコメントを発表した藤岡。15年間の現役生活を通して、支えとなったファンや関係者に対して「たくさんの人と出会い、たくさんの人に支えられ、多くのファンの皆様に応援していただきました。これは僕にとってかけがえのない財産です」と感謝の言葉を綴った。
今季、一軍登板は4試合に終わったが、昨季は32試合で1勝0敗、防御率1.86と中継ぎで輝きを放った。マウンド以外の部分でもベイスターズでは欠かせない存在。若手中心の投手陣に積極的に助言を与え、後輩たちから慕われていた。
1月には宮崎で
濱口遥大、
国吉佑樹、
平良拳太郎、
飯塚悟史と合同自主トレに励んだ。先発として期待されていた平良は同じサイドハンドの先輩から吸収する部分が多く、「藤岡さんからいいアドバイスをいっぱいもらいました」と今季の飛躍につなげている。
今季、一緒に汗を流していた藤岡のファーム投手コーチ就任は、まだ一軍登板のない投手たちには心強いものとなる。
「引退はしますが、野球への情熱は変わりません。この情熱を今度はチームに、そして選手に注ぎたいと思っています」と語る35歳、新人コーチの手腕に注目だ。
文=滝川和臣 写真=BBM