レフトへ“プロ第1号”

4月12日現在、二軍で16試合に出場し、66打数11安打、1本塁打、6打点、打率.167をマーク(球団提供)
東海大相模高から2021年ドラフト3位で入団した
山村崇嘉。先月、高校を卒業したばかりの18才だが、イースタン・リーグ公式戦にもほぼ全試合フル出場で活躍中。首脳陣からの期待値も高い右投げ左打ちの内野手だ。
4月6日、CAR3219フィールドでのファイターズ戦では、6回裏に
生田目翼投手からファーム公式戦で自身プロ第1号となるホームランをレフトポール際に放った。「打った瞬間に、これはフェンスを越えるな、と思いました。入った瞬間は本当にうれしかったですね」と笑顔で振り返る。
公式戦開幕前の春季教育リーグ、3月2日のマリーンズ戦でもホームランを放っているが、これもレフト方向。逆方向への長打は意識しているのか。
「はい、意識しています。強い当たりをレフト方向に飛ばしたい。プロに入る前からずっとそう思っていますので、バッティング練習でもその点は意識して取り組んでいます」
そう思うきっかけを尋ねると、
「ベイスターズ時代の筒香(嘉智)選手(現タンパベイ・レイズ)のレフト方向へのホームランを見て、すごくカッコいいな! と思って憧れていました。自分もあんなホームランが打ちたいな、と」
ホームランだけでなく、二塁打、三塁打も広角に打ち分けており、首脳陣にアピールを続けている。
順風満帆にプロ野球人生のスタートを切ったようにも見えるが、本人の中ではまだまだ課題のほうが多い。
「打撃面では三振が多いこと、これが課題です。高校時代は、あまり三振をした記憶がないんです。でも、プロの投手はやっぱりレベルが高いなと実感しています。内野ゴロなら全力で一塁まで走れば相手のエラーが起きるかもしれない。でも三振では何も起こりませんから。三振は減らしていかなければと思っています。あとは打率を上げること。まだまだ打率が低いので(4月12日現在、打率.167)」
遊撃守備の難しさとは

好きな言葉は「頑張るときはいつも今」。日々、懸命に野球と向き合っている(球団提供)
一方、守備面でも課題を実感する毎日だ。
「ほとんどの試合でショートを守っていますが、プロ入り前はサードを中心に守っていました。高3夏の甲子園(交流試合)ではショートで出場しましたが、ショートを守っていたのは高3の夏だけなんです。ショートの難しい点は、何と言ってもゴロをさばく際の足の運び方。うまく足を運ばないとエラーをしてしまう。エラーは失点につながってしまうので、重点的に練習しています」
そんな山村にもうれしい知らせが届いた。母校・東海大相模高が春のセンバツで優勝。
「正直に言うと、日本一は難しいのかな、と思っていました。冬の間に相当頑張ったんだな! と思います。自分たちが果たせなかった全国制覇を成し遂げてくれて、本当にうれしいです。後輩たちのたくましい姿を見て、自分も頑張らなければ、と刺激を受けました」
今後の山村の奮闘に注目だ。
西武ライオンズ広報部