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宮本慎也が語る遊撃手 “史上最強”なら「守れて打てる選手」松井稼頭央、坂本勇人のどちらが…

 

 グラウンドの華と言われるショートのポジション。しかし、プロ野球の歴史において、咲き誇ったその“華”には多様な種類があった。プロ野球90年特集第3弾として、発売中の『週刊ベースボール』では遊撃手を大特集。ここでは通算遊撃守備率.988を誇る正真正銘の“守備職人”宮本慎也氏のインタビューから一部を抜粋して特別公開する。【週刊ベースボール6月17日号より】

何を基準で考えるか


遊撃部門で6度、ゴールデン・グラブ賞に輝いている宮本氏


――「史上最強の遊撃手」を挙げるなら。誰になりますか。

宮本 「一番いい」ショートとなると、守りだけだと思うんですよ。でも「史上最強」となると打撃も含まれる、守れて打てる選手。そうなると坂本(坂本勇人巨人)か松井稼頭央(元西武ほか)ですね。これは誰もが言うと思います。ほかの名前が出ることはないんじゃないかな。

――甲乙をつけるのは難しいですか。

宮本 どちらかを選ぶのは難しいですね。稼頭央は肩、足がすごかった。体を鍛えてパワーを身に付けてトリプルスリーも達成しています(2002)。身体能力が図抜けていて、能力では追いつくことができない選手でした。坂本は40本塁打を打っていて(19年)、24盗塁したシーズンもあります(13年)。そこのプラスマイナス10を考えたら同じかなと。プロ野球90年の歴史を見てもどちらかでしょう。

――坂本選手はプロ野球史上初のショートで2000試合出場を達成しています。

宮本 そう考えると、坂本になりますかね。寿命的にレギュラーを張れるのは10〜12年だと思うんです。それをはるかに超えていますから。2000試合は史上唯一ですから、「史上最強」は坂本ということにしましょう。

強打を誇る坂本は史上初のショートで2000試合出場を達成している


――守りだけで見た「一番いい」ショートは誰になるのでしょうか。

宮本 プレーを実際に見た選手だと、小坂(小坂誠、元ロッテほか)ですね。社会人時代に合宿で一緒になることもありましたが、当時は「まあ、うまいな」と。僕も守備には自信がありましたから。ただ、足の速さやバネの部分ではまったくかないませんでした。守備範囲は脚力の差で変わりますから、そこは勝てないなと。ボールにたくさん触ることができるのはショートにとって大事な要素です。いい選手はたくさんいましたが、小坂よりすごいのはいなかったかなあ。

――小坂選手に続く選手を挙げるなら誰になりますか。

宮本 源田(源田壮亮、西武)、あとは宮本慎也ぐらいじゃないですか(笑)。

写真=BBM
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