指揮官から全幅の信頼

明大・浅利は150キロ台を連発。9回裏の1イニングを打者3人で抑えた[写真=矢野寿明]
【11月3日】東京六大学リーグ戦第8週
明大4-2法大(明大1勝)
圧巻の投球である。2点リードの9回裏、明大・田中武宏監督は154キロ右腕・浅利太門(4年・興國高)をマウンドへ送った。指揮官の全幅の信頼に応え、三者凡退に抑えた。
気迫の13球。ストレートは150キロ台を連発。落ちる変化球もあり、法大打線は翻弄され、バットに当てるのが精いっぱい。分かっていてもとらえられない、ハイクオリティの球質だ。付け入るスキをまったく与えなかった。

この日の最速は152キロだった。高めの伸びも抜群だった[写真=矢野寿明]
明大は昨春以来のリーグ優勝へ、1敗もできない状況で、踏みとどまった。第8週の法大戦を連勝で勝ち点4として、第9週の早慶戦の結果待ちという状況にある。早大が慶大戦で1勝すれば早大優勝。早大が慶大戦で連敗すれば、明大と勝ち点と勝率で同率となり、優勝決定戦という星勘定である。
背番号18。186センチの長身から投げ込んだ浅利は試合後、この日の投球を振り返った。
「先発の毛利(海大、3年・福岡大大濠高)からリリーフ投手がつないでくれたので、しっかり投げようと思いました」

法大1回戦で先勝した試合後はポーズを取った。左から浅利、決勝打の榊原七斗[2年・報徳学園高]、主将・宗山塁[4年・広陵高][写真=矢野寿明]
浅利は今季、6試合で救援し、9回2/3で1失点(防御率0.93)と安定感ある投球を披露している。16奪三振。ここ一番で三振を取れるのが強みで、リリーバーとしての資質は十分だ。10月24日のドラフト会議では
日本ハムから3位位指名を受けた。
「ベンチ、チームメート、ファンから信頼して送り出してもらえるようなピッチャーになりたい」
逆転優勝へ望みをつないだ明大。ブルペンには頼りになるリリーフエース・浅利が、いつでもスタンバイOKである。
文=岡本朋祐