少なくない空気感を楽しむファン

慶大は今秋、苦しいシーズンが続く。主将・外丸[手前]を中心に早慶戦で最後の意地を見せる[写真=矢野寿明]
【11月1日】
東京六大学リーグ戦第8週
早大5-3慶大(早大1勝)
1925年秋に創設された東京六大学リーグ。結成100周年を迎えた秋のシーズンも、クライマックスを迎えている。最終週の第8週、早慶戦。1903年11月21日、慶應の三田綱町グラウンドで始まった伝統の一戦である。
慶大は5勝6敗1分の勝ち点2。早慶戦の結果次第で2位、5位もある星勘定である。1回戦は3対5で早大の先勝を許した。仮に2回戦を落とすと、3季連続での5位が決まる。
リーグ優勝が消滅しても、モチベーションが落ちることはない。慶大にとって、早大から勝ち点を挙げることは年間目標の一つであり、先輩から代々継がれてきた「宿命」でもある。
「締めくくりにふさわしいゲームをして、来年につなげていきたい」
慶大・堀井哲也監督は決意を語った。この日の観衆は2万2000人。慶大サイドの三塁側、左翼席には多くの観客がスタンドを埋めた。早慶戦とは春、秋の風物詩であり、応援を含めて、空気感を楽しむファンも少なくない。

伝統の早慶戦。この日も慶大サイドの三塁側応援席には、たくさんの観客が詰めかけた[写真=矢野寿明]
4年生には学生野球最終カード。17年ぶりに投手で主将を務める
外丸東眞(4年・前橋育英高)にとっても、思い入れのある早慶戦だ。堀井監督は「この学年を引っ張ってきた選手」と、部員213人を束ねてきたチームリーダに全幅の信頼を寄せる。外丸は同1回戦、二番手で救援し、早大に追加点を許す苦しい展開になった。背番号10。このまま終わるわけにはいかない。リーグ戦通算20勝投手の意地を、2回戦以降で見せつける。
取材・文=岡本朋祐