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佐藤輝明に強力なライバル 本塁打王を狙える「メジャー帰りの和製大砲」は

 

来季は日本球界復帰3年目


日本球界復帰2年目の今季、20本塁打を放った筒香


 今年のセ・リーグで本塁打王に輝いたのは、佐藤輝明(阪神)だった。岡本和真(巨人)、村上宗隆(ヤクルト)が2020年以来タイトルを分け合ってきたが、佐藤輝が自身最多の40本塁打をマーク。岡本和、村上が故障による長期離脱で本塁打数が例年に比べて伸びなかったことを差し引いても、右翼への打球が押し戻されるため左打者が不利と言われる甲子園を本拠地にタイトルを獲得したことは大きな価値がある。

 岡本和、村上がメジャーに挑戦するため、来季も佐藤輝が本塁打王争いの大本命であることは間違いない。その対抗馬になるのは誰か。成長著しいチームメートの森下翔太、飛距離で言えば佐藤に劣らない細川成也(中日)が有力候補になる中で、この選手も爆発力がある。アメリカから日本球界に復帰して来季3年目を迎える筒香嘉智だ。

8月以降は大爆発


 今年は春先から打撃の状態が上がらず、2度のファーム降格を経験したが、8月以降は33試合出場で14本塁打と量産。シーズン最終戦となった10月1日のヤクルト戦(横浜)で初回一死二塁の好機に小川泰弘からバックスクリーンに2ランを放ち、NPBで6年ぶりの20本塁打に到達するとともに日米通算250号をクリアした。「CSがあるので、めちゃめちゃな打撃は崩す原因になる。完璧に狙いにいったわけではなく、崩れない最低限のラインです」とフォア・ザ・チームに徹する主砲に笑顔はなかったが、夏場の打撃を振り返って「打てると思って打ちにいく球、ボールと思って見逃せる球。その感覚が出てきた」と手ごたえを口にしていた。

 リーグ優勝した阪神に13ゲームの大差をつけられただけに、反省が口を突く。「プレーヤーとしてはやっぱり、年間600打席に立ちたいというのがある。『600打席、あいつに任せよう』と思わせなかったのが僕ですので……」。今年の打席数は257。満足できる数字ではないが、12.85打席に1本塁打は驚異的な数字と言える。佐藤は597打席で40本塁打に到達したが、筒香もシーズンを通じてコンスタントに本塁打を重ねればタイトル争いに加わってくるだろう。

歴代の強打者も高く評価


 筒香の打撃については、名球会入りした強打者たちも高く評価していた。野村克也氏は「筒香は天才的なバッティングが特長。あのポーカーフェースは、何を考えているか読みづらく、キャッチャーにとっては不気味な存在だ」と言及していた。

 また、張本勲氏も19年11月に週刊ベースボールのコラムで、筒香のメジャー挑戦に異を唱えた上で以下のように語っている。

「ポスティングの是非は抜きにしても、筒香がアメリカへ行ってしまうのは残念でならない。今年は不本意な1年だったが、本来なら3割5分、50本を打ってもおかしくないバッターだ。持って生まれた長距離バッターとしての素質はずば抜けている。ソフトバンク柳田悠岐西武森友哉山川穂高なども、どんなボールに対しても強く振っていくことができるが、良いときの筒香が見せる遠心力を使ったスイングの力強さは日本でも一、二と言っていい」

「かつて三冠王に輝いたワンちゃん(王貞治、元巨人)もランディ・バース(元阪神)もそうだったが、生粋の長距離バッターでも打率を残すことができたのはフォアボールの数が多かったからだ。1試合に1安打でも、4打席で1つフォアボールを取れば3打数1安打、2つ取れば2打数1安打だ。ヒットの数は多くなくても打率は上がる。筒香はそうした三冠王を穫るための条件を備えている。何度でも書くが、やはりアメリカに行ってしまうのはもったいない。筒香は今年でまだ28歳。ワンちゃんだって初めて三冠王を獲ったのは1973年、33歳のときだった。そこから2年連続で三冠王を獲得した。まだまだ、これからが本当に脂が乗っていく年齢だし、日本の子どもたち、野球少年少女たちに夢を与えることができる選手だ」

 筒香は今年11月に34歳を迎えた。張本氏の言葉を引用すれば、まだまだ伸びしろ十分だ。

 主軸として試合に出続け、悲願のリーグ優勝へ。全身全霊をかけて挑む。

写真=BBM
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