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日本人メジャー右打者初の30本塁打・鈴木誠也と重なる? 驚異の成長曲線描く「阪神の強打者」は

 

リーグ連覇へ不可欠な選手


年々、バッティングで成長の跡を見せている森下


 今年3月に開催される侍ジャパンのメンバーが1月16日に発表され、阪神森下翔太が選出された。チームメートの石井大智坂本誠志郎佐藤輝明とともに大会連覇を目指すことになるが、阪神のリーグ連覇に向けても不可欠な選手だ。

 入団以来、順調に成長曲線を描いている。プロ3年目の昨年は自身初のシーズン全試合出場を果たし、打率.275、23本塁打、89打点といずれも自己最多の数字を記録。本塁打、打点は佐藤輝に次いでいずれもリーグ2位だった。好投手からの殊勲打も目立つ。特に印象に残っているのが、6月7日のオリックス戦(甲子園)で放った一撃だ。2点差を追いかける6回一死一、二塁の好機で、左腕・宮城大弥のフォークを左翼席へ運ぶ逆転3ラン。直前に中野拓夢が犠打を失敗して球場の空気が重苦しくなったが、一発で流れを変えた。DeNAと対戦したクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第2戦(甲子園)では、同点の延長10回無死一塁で佐々木千隼のスライダーを振り抜き、左中間席へサヨナラ弾。CSで新人から3年連続本塁打をマークするのは史上初の快挙だった。

 対戦するセ・リーグ球団のコーチは森下についてこう語る。

「直球に強いし、変化球への対応力が高い。重なるのが鈴木誠也です。豪快な打撃がフォーカスされますが、ヒットゾーンに飛ばす打撃技術もある。抑えるのが年々難しくなっている印象があります」

心技体は三角形のイメージ


 順風満帆なキャリアに見えるが、森下自身の見方は違う。昨年8月に週刊ベースボールのインタビューで自身の打撃、心技体の捉え方について以下のように語っていた。

「実際には、僕自身の打撃というのは、僕しか分からない。でもプロ野球は、成績でしか見られない部分もあるので、結果を出したら『調子がいい』となるのは必然です。その中で僕自身、たとえ凡退しても、その打席で何か一つつかんだものが出てきたら、僕のバッティングの幹から新しい技術が派生していくことができます。そういう派生ができないときには、幹を探すことになっていく。そういう取り組みをしてきた中で、幹を見つけて自分のものにしたいと思ったのが『インサイドアウト』でしたし『センターに強い打球を打つ』ということになっていきました。でもまだまだできていないですね」

「技術があればメンタルも充実しますし、体力もつくと思っています。例えば、走り方がいい人は、ケガが少なくなりますよね。走り方が悪いからケガをしてしまうこともある。つまり守備でも送球の姿勢がよければ、肩などのケガはしないですし、無駄な動作もなくなるからいい送球ができる。捕る姿勢が悪いと送球の姿勢も悪くなり、無駄な動きが必要になるから、ケガのリスクのある投げ方になる。つまり、体をうまく使いこなす技術がないといけないということです。でも……本当の底辺を辿れば、実は体づくりが一番大事にはなってくると思いますね。僕の中の『心技体』のイメージは、まず体ができて、技術がついて、その2つの上に精神があるという三角形が僕のイメージの中であるんです」

“走” “守”も魅力のプレーヤー


アグレッシブな走塁も魅力の一つだ


 森下の魅力は打撃だけではない。昨年は自身初のゴールデン・グラブ賞を受賞し、走塁でも貢献度が高かった。7月2日の巨人戦(甲子園)で0対0の8回に四球で出塁すると、大山悠輔の遊撃内野安打で、ボールがイレギュラーで跳ねる間に二塁から一気に本塁生還。捕手の甲斐拓也のタッチに体をひねってよけると、ホームベースにタッチ。1度はアウトの判定となったが、藤川球児監督がリクエストを要求すると、リプレー検証の後に判定が覆りセーフに。好走塁で決勝点の本塁生還に成功し、一塁ベンチ前でガッツポーズをして喜びを爆発させていた。

 阪神の強打者から、球界を代表する強打者になりつつある。今年は打撃タイトル獲得が現実的な目標として視野に入る。さらなる飛躍が楽しみだ。

写真=BBM
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