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打撃センスは天才的も一軍定着できず ブレーク狙うDeNA「ドラ1の若武者」は

 

打球に増した力強さ


熾烈な競争を勝ち抜いて3年目の飛躍を目指す度会


 DeNAが変革の時を迎えている。2024年シーズンはリーグ3位からCS、日本シリーズを勝ち抜いて26年ぶりの日本一に輝いたが、昨年は9月中旬まで借金生活と苦戦。シーズン終盤に白星を積み重ねて2位に浮上したが、阪神の独走Vを許す形になった。5年間采配を振るった三浦大輔前監督は昨季限りで退任。相川亮二新監督が就任し、筒香嘉智が7年ぶりに主将に復帰した。

 戦力編成も大きな動きがあった。先発の軸を担っていたアンドレ・ジャクソンロッテに移籍し、アンソニー・ケイがホワイトソックスでメジャー復帰した。阪神からジョン・デュプランティエを獲得したが、白星を積み重ねるためには生え抜きの若手投手たちの奮起が不可欠だ。野手陣も同じことが言える。攻守の要だった桑原将志西武にFA移籍。外野の1枠が空いたことで、熾烈な競争が繰り広げられることは間違いない。蝦名達夫梶原昂希井上絢登のほか、この若武者も定位置獲りに向けて燃えている。プロ3年目の度会隆輝だ。

 昨年は86試合出場で打率.242、6本塁打、25打点。春先から打撃で好調を維持できない時期が続いたが、約1カ月間のファーム調整を経て一軍に再昇格した9月以降は14試合出場で月間打率.371、2本塁打、4打点をマーク。「天才的」と称されるバットコントロールに定評があるが、打球に力強さが増している。9月14日の巨人戦(横浜)で、田中瑛斗から自身初の代打本塁打を放つと、15日の同戦で2点リードの7回に船迫大雅のスライダーを右翼席に運ぶ2試合連続弾。大歓声を受けて、こみ上げるものがあったのだろう。今季初のお立ち台で「感無量というか…またこの景色が見られて幸せです」と声を詰まらせた。

三塁守備にもチャレンジ


 イースタン・リーグでは昨年36試合出場で打率.384と格の違いを見せている。一軍で試合に出続けるためには、シーズン終盤のパフォーマンスを春先からいかに持続できるか。田代富雄野手コーチは「以前は低めのボール球について行ってしまい、それを打ち損じてアウトになることが多かったが、それを我慢できるようになっている」と成長を認めている。

 出場機会を増やすため、昨年の秋季キャンプから外野だけでなく、三塁の守備に挑戦している。度会は週刊ベースボールの取材で以下のように語っている。

「秋から内野に挑戦させてもらい、守備は1カ月ぐらい続けてきて、つかんできている部分があります。ゴロ捕球など下半身強化のトレーニングをやり、土台ができてきたと実感しています。打ち終わった後に体がふらつかず、内野の守備練習は打撃に生きてくるんだと深く感じました。本当に面白いなと。もともと内野手で、ここ最近はレフトやライトを守ってきましたが、自分のバリエーションを広げて出場機会を増やしていきたいと思っています。オフはもちろん外野の練習をしますし、同じぐらい内野の練習もします。内野でも外野でもスタメンで1年間戦えるように準備して、チームの優勝に貢献できる選手になりたいですね」

楽しみなさらなる進化


 三塁は不動のレギュラーだった宮崎敏郎、今年から内野手登録に変更となった筒香、俊足が武器の三森大貴が定位置奪取を狙っている。度会がスタメンを勝ち取る壁は高いが、内野挑戦の経験は決して無駄にはならない。複数のポジションを守る力がつけば、首脳陣の視点で起用法の選択肢が増える。

 巨人から今オフにブルージェイズに移籍した岡本和真は一塁、三塁、左翼を守り、阪神の佐藤輝明も右翼、三塁と2つのポジションで守備能力が高い。2人は共に3月に開催されるWBCで侍ジャパンに選出されたが、持ち味の強打だけでなく、複数の守備位置で起用できる点が大きな強みになっている。また、本人も打撃に生かされていることを明かしており、さらなる進化が楽しみだ。

 天真爛漫な性格が話題になるなど、スター性は抜群。スポットライトが似合う度会が大ブレークした時、V奪回がグッと近づく。

写真=BBM
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