任された場所で全力投球

冨士はサインを求める多くのファンの要望に応え、丁寧にペンを走らせていた[写真=BBM]
ロッテは2月11日、宮崎・都城市での一軍の一次キャンプを打ち上げた。12日に沖縄へ移動し、13日からは糸満市での二次キャンプをスタート。14日からは練習試合が組まれている。いよいよ実戦スタートで、チーム内競争が本格化する。
背番号46。社会人出身の1年目・
冨士隼斗は、2月1日からの3クール(3勤、4勤、2勤)の計11日間(4、9日は休養日)を振り返った。
「ケガもなく、今のところやれているので、充実しています。次は糸満に行くので、実戦が入ってくるので、そこでもまずはケガなく、しっかりと取り組んでいきたいなと思います」
あらためて、アピールポイントを語る。
「開幕一軍を目指していますので、実戦では自分の持ち味であるストレートと、持ち球の変化球をしっかり出していきたいと思います」
大宮東高、平成国際大、日本通運を経てロッテ5位入団の23歳は、落ち着いている。
「年間通しては任された場所、先発だったら10勝で、中継ぎだったら50試合登板を自分の中で目標にしています。達成できるかどうかは分からないですが、そこを照準としていきたいと思います。ポジション? まだ指示はないですが、首脳陣から起用された場所で、しっかり仕事をしていきたいと思います」
弟から受ける刺激

一次キャンプが行われた都城コアラのマーチスタジアムの球場正面には、選手の応援のぼりが設置されている[写真=BBM]
冨士の弟・
大和は兄より1年早く、25年育成ドラフト1位で大宮東高から
西武に入団した。背番号123。期待の186cm左腕である。カワイイ弟の話題になると、兄の表情が緩んだ。
「今回は一軍のキャンプに帯同しているので、そこで弟は『支配下を取る』と、家族の前でも話していましたので、自分は支配下に上がった時に負けないようにしたいです。支配下に昇格したら、追いかけてくるだけなので……。ものすごい身長が高く、大きいのが後ろから追いかけてくるので(苦笑)、自分もそれに負けないように逃げ切って、一軍のステージで結果を出していきたいなと思います」
プロ野球選手としての自覚が芽生えている。ブルペンから室内練習場へ向かう際には、サインを求める多くのファンの要望に応え、丁寧にペンを走らせていた。冨士に限らず、ロッテの選手たちはファン一人ひとりと向き合い、誠実に接しているのが印象的だった。
「やっぱり応援していただいているので、そこはしっかり、ファンの方々の期待に応えられるようにやっていきたいなと思います」
155キロ右腕・冨士には、すでに「即戦力」の貫録が漂う。沖縄入り後は練習試合、オープン戦を通じて、チームにおける自らの立場を確立させていく。
取材・文=岡本朋祐