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竹丸和幸、浦田俊輔、工藤泰成…「ハイレベルな新人王争い」制する選手は

 

 パ・リーグの新人王は12勝1敗、防御率1.99と大ブレークした高卒3年目の前田悠伍(ソフトバンク)がほぼ当確で間違いないだろう。一方、セ・リーグは熾烈な争いとなっている。竹丸和幸、浦田俊輔(ともに巨人)、工藤泰成(阪神)が有力候補に。優勝争いもタイトル受賞に大きな影響を及ぼす可能性があり、最後まで目が離せない。

チームトップ11勝をマークの左腕


新人ながら開幕戦で先発し、以降も安定感ある投球を続けた竹丸


・竹丸和幸(巨人)
※今季成績 21試合登板 11勝9敗、防御率3.40

 プロ1年目で開幕から先発ローテーションを守っている姿は立派だ。「社会人No.1投手」の高評価を受けてドラフト1位で入団。エース格の山崎伊織の故障、戸郷翔征の不調で球団の新人では64年ぶりの開幕投手に抜擢されたが、大きな重圧を乗り越える。阪神戦(東京ドーム)で6回3安打1失点の快投。球団史上初の1年目で開幕戦勝利をつかんだ。

 打者の手元で浮き上がるような軌道の直球、スライダー、チェンジアップを武器に121回2/3を投げて138奪三振。疲れの見えた8月に打ち込まれる試合が続き、ファームで2週間調整した時期があったが、9月以降に3連勝を挙げてチームトップの11勝をマークしている。

 寡黙な性格で開幕前には「自信はそんなにない」と明かしていたが、マウンドに立つと淡々とアウトを積み重ねる姿が頼もしい。「規定投球回は、今のペースで行くと届かないんじゃないですかね。まずは20試合登板を超えていくことができたらなと思います。そこをクリアできれば、ほかの数字もついてくる、ついてきてほしいですね」と話していたが、20試合登板をクリア。左腕エースの階段を順調に駆け上がっている。

「チーム内MVP」級の働き見せる俊足内野手


粘り強い打撃、俊足を駆使して打線に欠かせない存在となった浦田


・浦田俊輔(巨人)
※今季成績 118試合出場 打率.271、0本塁打、27打点、36盗塁

 野手で「チーム内MVP」の働きを見せているのが浦田だ。故障で出遅れた吉川尚輝に代わって二塁で開幕スタメンに抜擢されると、俊足を生かして盗塁を積み重ね、広い守備範囲で幾度もチームの窮地を救った。課題の打撃も5月以降に3カ月連続で月間打率3割をクリア。ミート能力が高いだけでなく、速い球をはじき返せる力強さがある。

 監督推薦で球宴に初出場し、富山で開催された第2戦で「九番・二塁」で先発出場すると、二盗、三盗に成功。スタンドをわかせたが、「自己採点は30点。2回“しか”走れなかった」と負けん気の強さをのぞかせた。

 1年目の昨季を60打席ジャストで終えたことにより新人王の資格があり、一時は最有力候補と見られていたが、9月14日のDeNA戦(横浜)の守備で右肘を強打して途中交代。「右肘靱帯損傷」と診断されて戦列を離れた。盗塁王のチャンスがあっただけに悔しい思いは強いだろう。代走限定で実戦復帰することが報じられたが、一軍の舞台でダイヤモンドを疾走する姿が見られるか。

剛速球で仁王立ちする虎の新クローザー


平均約158キロの球速を誇る直球を軸に打者をねじ伏せる工藤


・工藤泰成(阪神)
※52試合登板 3勝0敗11セーブ12ホールド、防御率0.97

 登板を重ねるたびに成長の跡を見せている。育成枠で入団した新人の昨年は開幕前に支配下昇格し、18試合登板で0勝2敗1ホールド、防御率3.31。剛速球が魅力だったが制球力が課題で、ビハインドの場面での登板が多かった。

 今年はファームで開幕を迎えたが、4月5日に一軍昇格すると9試合連続無失点。6月16日の西武戦(甲子園)では3者連続3球三振、通称「イマキュレートイニング」を達成。2リーグ制以降で球団史上3人目の快挙だった。7月11日のヤクルト戦(甲子園)では最速163キロを計測。藤浪晋太郎(現DeNA)を超える球団日本投手最速で、外国人投手を含めてもロベルト・スアレス(現ブレーブス)に並ぶ最速タイだった。

 剛速球に加えて140キロを超えるカットボール、フォークの精度が上がり、奪三振率11.48を誇る。走者を背負っても動じない。「バッターをよく見られるようになった。そこで落ち着きが生まれていると思う」と精神面での成長を口にする。好投を続けることでブルペン内の序列が上がり、8月中旬から守護神に抜擢。8月以降は20試合登板で失点を喫したのが1試合のみと抜群の安定感を誇る。リーグ優勝を飾れば、新人王の記者投票にも影響を及ぼす。球団史上初のリーグ連覇へ、右腕を振り続ける。

写真=BBM
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