2リーグ分立後では球団初となる連覇、3年ぶり日本一を目指す阪神タイガース。キャンプが終盤を迎え、シーズン開幕まで1カ月余りとなった。「野球は失敗のスポーツ」。選手たちにとっては、失敗を引きずらないメンタルも重要になるが、チームの大黒柱・大山悠輔には、気持ちの切り替えをサポートしてくれる相棒たちがいる。その存在を、発売後に即重版となるなど反響を呼んでいる、大山初の自著『常に前へ』(ベースボール・マガジン社刊)より抜粋、編集してご紹介しよう。 
大山悠輔の著書『常に前へ』©阪神タイガース
大の猫好き
僕が大の猫好きであることは、阪神ファンの皆さんであれば少なからず知ってくれているかもしれません。阪神とコラボする形で、フェイスタオルやキャットハウスなどの猫グッズも出していますからね。
現在、僕の自宅にはラテとミミの愛猫2匹が仲良く暮らしています。どちらも女の子で本当にかわいい2匹です。
折れ耳のラテはスコティッシュフォールドという種類の4歳。もともと僕はカフェラテとかコーヒー系が好きで、毛の色もクリームタビーといって白と茶色が混ざった感じでもあったので、僕がラテという名前に決めました。ミミはミヌエットという種類の3歳。ミヌエットで三毛猫でもあるから、今度は奥さんがミミと名付けました。
猫と暮らす毎日はオン・オフン・オフ・オフ
最初に出会ったのは、ラテです。ふと猫を飼いたいなと思った時があって、奥さんと一緒にペットショップに行ったときのこと。僕はまだ子猫だったラテに一目ぼれしてしまいました。理由は分かりません。もう直感です。めちゃくちゃかわいくて、抱っこしてからすぐに奥さんと飼うことを決めました。
奥さんは当初、猫を飼うことにそこまで乗り気ではありませんでした。僕は家を空けることが多いので、結局は奥さんが
メインでお世話をすることになりますからね。でも、「1回行ってみよ!」と僕がペットショップに誘い、奥さんも一度ラテを抱っこしたらメ
ロメロになって即決です。猫は、抱っこしてしまったらもう絶対に離れたくなくなる力を持っているのです。
ラテが家にやって来てから、僕たちの生活は一変しました。僕には戦っている最中のオン、プライベートだけれど野球のヒントを探している、オンとオフの中間ぐらいの時間帯“オフン”、自宅で完全にくつろいでいるオフの段階があります。そして、もしかしたら猫とたわむれている時間はもう一つ下の“完全完全オフ”タイムと表現してもいいかもしれません。それぐらい、猫との時間は疲れた心を休められる貴重なタイミングになっています。
玄関のドアを開けた瞬間、ラテとミミが
その後、僕たちはミミにも出会いました。ラテを飼い始めてから1年後ぐらいの時期だったと思います。きっかけは前回と同じ。まずは奥さんをペットショップに連れ出して、抱っこをしてもらえば、もう作戦完了です。ミミも家族の一員になって、僕はますますオフの時間を楽しめるようになりました。
ラテもミミも、今ではすっかり大きくなりました。ミミは僕が抱っこしても全然嫌がりませんが、ラテは抱っこして顔を近づけようとしたら、足で顔を押さえつけてくる時もあります。ラテは足を触られるのが嫌で、触ったら本気で怒ります。2匹とも本当にかわいくてかわいくて……。
僕が甲子園の試合から戻ってきた時、ラテとミミは大抵、起きてくれています。たまにソファで寝ている時もありますが、帰ってきたのが分かったらパッと目覚めてくれます。玄関のドアを開けた瞬間、猫2匹が駆け寄ってきてくれると、疲れや悩みがパンッと一気に吹き飛びます。
野球は失敗のスポーツ。僕たちプロ野球選手はシーズンに入れば、失敗ばかりの日々を送っています。以前は失敗した試合の翌日も心のモヤモヤを引きずってしまうことがありましたが、猫と一緒に暮らすようになってからは、そんな回数はかなり減りました。ラテとミミには毎日、助けられっぱなしです。
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