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2025ドラフト特集 スカウト戦線 新年始動!!

【2025ドラフト番付】東横綱は右スラッガー・立石正広(創価大) 西横綱は158キロ右腕・石垣元気(健大高崎高)

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毎年、ドラフト会議は各球団とも投手を軸に補強していくのが一般的な流れである。だが、2025年はどのチームも喉から手が出るほど獲得したいと言われる、右の大砲に人気が集中するかもしれない。MLBスカウトも注目する逸材、創価大の立石正広が、堂々の東横綱である。

■2025ドラフト番付[新年版] ※△は投手は左投げ、野手は左打ち


打席での圧倒的オーラ


 創価大・立石正広は右の大型三塁手。どのチームも補強したい右の和製大砲である。昨年11月の明治神宮大会で「評価」を決めたと言っていいだろう。佛教大との1回戦で、右越えの先制2ランを放つと、勢いは止まらない。3安打を記録し、富士大との2回戦でも2安打。環太平洋大との準決勝は打撃戦となり、10対8の7回裏、試合を決定づける豪快な2ランを左翼席へ運んだ。この試合も3安打。青学大との決勝でも2安打を記録し、大会最多記録を更新する10安打。打率.667(15打数10安打)、2本塁打、6打点と大暴れした。懐の深い打撃フォームで、どんなボールにも対応できる。MLBスカウトも注目するスラッガーは「東横綱」であり、ドラフト1位での競合も確実の状況だ。

「西横綱」には健大高崎高の本格派右腕・石垣元気を配置する。昨春のセンバツでは左腕・佐藤龍月との二枚看板で初優勝に貢献。昨夏の甲子園で自己最速タイの154キロをマークし、秋の関東大会では球場表示で158キロを計測した。石垣本人は“公認”としていない数字であるが、ポテンシャルの高さは間違いない。今春のセンバツ甲子園(出場32校を選出する選考委員会は1月24日)は有力の立場であり“最速更新”が期待されるところだ。なお、昨夏以降、トミー・ジョン手術を受けた同僚の佐藤も世代屈指の実力であり、復帰できれば、有力候補に挙がってくる。

昨年11月の明治神宮大会で2本塁打を放った創価大・立石[写真右]と、昨秋の関東大会の球場表示で158キロを計測した健大高崎高・石垣[写真左]を東西の横綱に配置する


先発に必要なゲームメーク


 大関2人には153キロ右腕を配置した。明大・高須大雅は192cmから角度あるボールを投げ込む。静岡高時代から注目されていたが、4年後のドラフト1位を目指すため、大学進学した背景がある。大阪桐蔭高の153キロ右腕・森陽樹は高校世代を代表する右腕で、ドラフト1位での指名を見据え、練習に励む。中学時代から軟式球で最速143キロを計測し、脚光を浴びた。チームメートの右腕・中野大虎も強気の投球が武器で、今夏は両輪で7年ぶりの全国制覇を貪欲に狙う。

明大の153キロ右腕・高須[写真右]は192cmの長身右腕であり、大阪桐蔭高の153キロ右腕・森[写真左]もポテンシャル抜群だ。大関2人は「ドラフト1位」でのプロ入りを目指す


 関脇には昨年、東京六大学で9年ぶりの春秋連覇に貢献した早大の151キロ右腕・伊藤樹。もう一人は昨年、チームとして年間タイトル4冠(春、秋のリーグ戦、全日本大学選手権、明治神宮大会)に貢献した青学大の152キロ右腕・中西聖輝が君臨する。2人に共通しているのは、ゲームメーク能力の高さである。さらに、関脇には25年の捕手評価1位とされる明大・小島大河は打力に長けた司令塔だ。

捕手でナンバーワン評価となりそうなのが明大・小島。「打てるキャッチャー」として注目を集めている


 中京大・高木快大のストレートには、球速表示以上の伸びがあり、打者を圧倒できる能力がある。小結には投打二刀流である滝川高・新井瑛汰、先述の大阪桐蔭高・中野と将来性あふれる右腕2人を入れた。さらには、動きの良い内野手の近大・勝田成には輝ける場所があるはず。仙台大の152キロ左腕・渡邉一生は考えて投げる投球ができ、人気が集まるかもしれない。

近大・勝田は163cmと小柄ながら、内野手としてセンスの良い動きを見せる。昨年は大学日本代表でもプレーした


 ここまで挙げた上位12人がドラフト1位候補も、この段階では、あくまでも「予想」の範囲である。前頭6枚目までが上位24人。球春が到来すれば、番付は大きく変動する可能性がある。内野手では強打の三塁手の法大・松下歩叶には一発長打がある。東海大・大塚瑠晏は守備力で評価を集めそうだ。

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