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石田雄太の閃球眼

石田雄太コラム「更けていくアリゾナの夜 尽きない言いたいこと」

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2015年に殿堂入りしたランディ・ジョンソン。7月26日の式典の模様は、同日のブリュワーズ戦で、ダイヤモンドバックスの本拠地チェイス・フィールドのビジョンに映し出された[写真=BBM]


MLBでは減少した投手のスーパースター


 もう四半世紀、この季節になると決まってアリゾナへ来ている。フェニックス近郊には101ループというフリーウェイが大きな半円を描いており、ほかのフリーウェイを乗り継ぐとほぼ環状になる。その円の北西にはイチロー藤浪晋太郎のいるマリナーズ、ダルビッシュ有松井裕樹がいるパドレスがスプリングトレーニングを行っているピオリアがあり、西には大谷翔平山本由伸佐々木朗希のいるドジャースのグレンデールがある。東にはカブスの今永昇太鈴木誠也、アスレチックスとマイナー契約を結んだ森井翔太郎がいるメサがあり、ループのほぼ中央にエンゼルスの菊池雄星がいるテンピがあって、101ループを車で一周すると約1時間半、つまり、この101を取材のために行ったり来たりしているわけだ。

 じつは宮崎や沖縄と同様、通い詰めているアリゾナにもパトロールすべきお店がある。ここで何度も綴っている王道のシンプルなハンバーガーが旨すぎる『IN-N-OUT』は言うに及ばず、最近はメサにある韓国料理の店『HODORI』がお気に入りだ。茹でた豚肉を根菜キムチとともに白菜で包んでいただくボッサムは食べ始めたら止まらなくなるし、骨付きカルビとキムチチゲがあれば白い飯は何杯でもいける。今年も先輩ディレクターや世界中を飛び回るスポーツカメラマンとともに、アリゾナの夜、肉を喰らいながら野球の話に花を咲かせた。

 今年は、なぜMLBにスーパースターのピッチャーが減ったのかというテーマから話は始まった。先日、MLBネットワークが開幕前に発表する選手ランキングのトップ100で・・・

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石田雄太の閃球眼

ベースボールライター。1964年生まれ。名古屋市立菊里高等学校、青山学院大卒。NHKディレクターを経て独立。フリーランスの野球記者として綴った著書に『イチロー・インタビューズ激闘の軌跡2000-2019』『大谷翔平 野球翔年』『平成野球30年の30人』などがある。

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