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石田雄太の閃球眼

石田雄太コラム「四番打者が誰よりも似合う男の引退」

 

キャリアハイの31本塁打を放った2020年は3度目の打点王を獲得。幾度も一周したグラウンドだが「もっともっと回りたかった」と引退会見で本音も[写真=BBM]


甲子園の開会式で見抜かれた本質


 中田翔が引退を発表した。

 その報せを受けて、ファイターズの栗山英樹CBOがこんなコメントを出している。

「報告を受けたときはただただ悔しかった。本当にすみませんでしたという気持ちです。監督として接し、中田翔という選手の才能を誰よりも分かっていました。もっともっとすごい数字を残せるはずでした。ひたすら悔しさが残ります」

 高校時代は甲子園のヒーローとしてその名を馳せ、ドラフト1巡目の指名で入団したプロの世界では18年もプレーした。野球人生のほとんどを四番バッターとして過ごし、1500本を超えるヒットを放って1000を超える打点を挙げた。300本を超えるホームランを打って3度の打点王に輝き、ベストナインとゴールデン・グラブ賞を5度ずつ獲得している。これほどの数字がありながら栗山のコメントには悔しさが溢れ、引退会見での中田自身の言葉からも悔いが見て取れる。「満足いくスイングができない、思い通りに身体が動かない」「まだ何年も野球をやりたい思いは強かった」「プロで18年間、うまくいかなかったことのほうが多かった」――。

 思えば・・・

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石田雄太の閃球眼

石田雄太の閃球眼

ベースボールライター。1964年生まれ。名古屋市立菊里高等学校、青山学院大卒。NHKディレクターを経て独立。フリーランスの野球記者として綴った著書に『イチロー・インタビューズ激闘の軌跡2000-2019』『大谷翔平 野球翔年』『平成野球30年の30人』などがある。

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