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石田雄太の閃球眼

石田雄太コラム「選手時代の悔いを糧として2つの夢を正夢に」

 

1月15日に行われた「2026年野球殿堂入り通知式」で、競技者表彰エキスパート表彰から栗山英樹氏の殿堂入りが決まった[写真=高原由佳]


個性派軍団を束ねたトーマスGMとの出会い


 20世紀、プロ野球選手は日の丸を背負うことはなかった。それが21世紀になって、世界一もプロ野球選手の目標となった。

 プロが集う日本代表の最初の監督はアテネ五輪の出場を勝ち取った長嶋茂雄、次が第1回WBCで世界一となった王貞治。北京五輪でONの後を受けたのが星野仙一で、原辰徳山本浩二小久保裕紀稲葉篤紀とバトンが渡された。そして2023年のWBCで日本代表を率いたのが栗山英樹だ。

「僕はアメリカをやっつけたいんです。僕はずっとメジャーの野球が大好きでしたし、だからといって憧れて戦うわけじゃない。野球をつくった国に勝ってやると思っていて、それが日本の野球には大きな意味を持つと思っています」

 3つ上の栗山とは33年のつきあいになる。テレビ局のキャスターとディレクターという関係で出逢い、フィリーズとブルージェイズが対戦した1993年のワールドシリーズをともに取材した。低迷が続き、前年も最下位だったフィリーズが10年ぶりにリーグ優勝を成し遂げたときの頂上決戦である。世界一には届かなかったものの、映画『ロッキー』の舞台、フィラデルフィアでロッキーと同じように負け犬だったフィリーズがなぜ奇跡を起こすことができたのか。その理由を取材で探した栗山は、当時のフィリーズGM、リー・トーマスの存在に辿り着く。

 トーマスはMLBで8年、1027試合に出場して・・・

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石田雄太の閃球眼

石田雄太の閃球眼

ベースボールライター。1964年生まれ。名古屋市立菊里高等学校、青山学院大卒。NHKディレクターを経て独立。フリーランスの野球記者として綴った著書に『イチロー・インタビューズ激闘の軌跡2000-2019』『大谷翔平 野球翔年』『平成野球30年の30人』などがある。

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