
2009年の第2回大会は、延長10回表、イチローの決勝打で連覇達成。この回の先頭打者・内川の右前打で反撃の口火を切った[写真=BBM]
内角打ちの天才が気迫でけん引
WBCには球史に綴るべき物語を生む力がある。“劇的な一打”というタイトルがつく物語を紐解いてみても、2006年の第1回は準決勝の韓国戦で飛び出した
福留孝介の代打2ランホームランが、2009年の第2回は決勝の韓国戦でイチローが打ったセンター前への2点タイムリーヒットがすぐに浮かんでくる。
2013年の第3回は第2ラウンドの台湾戦で1点ビハインドの9回ツーアウトから
井端弘和が打った起死回生の同点タイムリーが記憶に残る。2017年の第4回は2次ラウンドのオランダ戦、タイブレークの延長11回、
中田翔が放った勝ち越し2点タイムリーが物語として語り継がれている。
2023年についてはまだ3年前とあって記憶に残る物語は多いのだが、一つ挙げるなら準決勝のメキシコ戦で飛び出した
村上宗隆の逆転サヨナラツーベースになるだろうか。いずれの場面も打った『福留』『イチロー』『井端』『中田』『村上』のバッティングが印象に残るのだが、物語には主役がいれば脇役がいるもので、ここではすべての場面で欠かせない脇役がいたことを綴っておきたい。
2006年の福留の代打2ランは不動の四番、『
松中信彦』がお膳立てをしていた。0対0の7回表、この回の先頭は、アトランタ五輪で“アマチュアの全日本”のDNAを受け継いだ松中だった。「何としても塁に出るんだという気持ちでいた」という松中だ。韓国の二番手、左腕の全炳斗が投じた4球目、インサイドへ入ってきたボールに“内角打ちの天才”のバットが反応する。
「内角打ちで一番難しいのはファウルにしないことなんですけど・・・
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