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石田雄太の閃球眼

石田雄太コラム「野球のおもしろさを教えてくれた一戦とは」

 

1982年は24完投を含むシーズン19勝を挙げて絶対的な存在の江川だったが、最後の直接対決となる中日との初戦を託され、9回に突如打ち崩された[写真=BBM]


44年前の尾張首位決戦 突如打ち崩された江川


 今まで観てきたプロ野球の中で最もおもしろかった試合はどれか――じつは最近、野球好きからそんな難しい問いを投げ掛けられ、考え込んでしまった。プロ野球を観て53年、これまで何試合を観たのか、とても数え切れない。

 それほどまでに取り憑かれたプロ野球を観るおもしろさとは、どこにあるのだろう。プレーヤーではないから、投げたり打ったり守ったりという醍醐味は皆無だ。そこで53年の観戦に想いを巡らせてみたら、やがて浮かんできたのは今から44年前、高校3年生だった秋にナゴヤ球場で行われた巨人と中日の首位攻防戦だった。

 1982年9月28日。

 連覇を目指していた巨人と、8年ぶりのリーグ制覇を目指す中日との優勝争いは、最後の直接対決となる3連戦を迎えていた。そんな尾張決戦の初戦を巨人が取れば、追う中日のダメージは計り知れない。大事な初戦を、巨人の藤田元司監督はこの男に託した。

 江川卓である。

 その時点で18勝を挙げていた江川は・・・

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石田雄太の閃球眼

石田雄太の閃球眼

ベースボールライター。1964年生まれ。名古屋市立菊里高等学校、青山学院大卒。NHKディレクターを経て独立。フリーランスの野球記者として綴った著書に『イチロー・インタビューズ激闘の軌跡2000-2019』『大谷翔平 野球翔年』『平成野球30年の30人』などがある。

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