これほどの活躍は自分自身も想像できなかっただろう。2年目の今シーズンは中継ぎで主に8回のマウンドに上がっている。自分の投球をしてチームを勝利に導く喜びは格別だ。 取材・構成=牧野正 写真=榎本郁也、川口洋邦 ※成績・情報は9月9日時点 屈辱の1年目
ルーキーイヤーの昨年は、わずか5試合の登板に終わった。西濃運輸からドラフト2位で入団した即戦力左腕――。期待の大きさは感じていたものの、持てる力を出し切れず、歯がゆいシーズンとなった。しかし2年目の今季は貴重な中継ぎ左腕として、連日のように終盤のマウンドで打者を牛耳っている。先発への思いは胸の奥にしまいつつ、今は勝ちパターンの中継ぎという役割に徹している。 ――僅差のしびれる場面での登板が続いています。どんな気持ちでマウンドに上がっていますか。
吉田 正直、投げたくないな、という気持ちもあります。いつも競っている場面での登板なので、自分の責任で(先発投手の)勝ちが消えたり、チームが負けたり、ということもあるので、そういうのを考え始めてしまうと……。
――中継ぎとしての“怖さ”を知ってしまった。
吉田 もちろん(肩を)つくり始めたら行くしかない。でも、それまではやっぱりいろいろと考えてしまう部分が多いかもしれないですね。
――シーズンも終わりに近いですが、今季のここまでの成績については、どのように感じていますか。
吉田 自分のなかで、こういう場面で投げるというのは、まったく想像もしていませんでした。何が正解かも分からないなかでやってきて、難しいところではあるんですけど……。もっとやれたなという試合もあるので、まだまだだなという気持ちです。
――開幕は昨年に続いて二軍スタートでした。中継ぎとして調整していたのでしょうか。
吉田 シンプルに実力不足です。ただ、ファームの試合で投げているときも手応えはあったので、この状態で今年はどれだけ通用するのかなと、ちょっと自分のなかでワクワクした気持ちは持っていました(4月12日に一軍登録)。
――昨年の5試合はすべてリリーフでしたが、先発を強く希望していました。タイプ的にもそうだと思いますが、中継ぎになった理由を教えてください。
吉田 開幕から中継ぎ陣がやられている場面が多く、手薄な状態だったので、そこは大きかったと思います。ただ、自分のなかでは先発、中継ぎというより、とにかくどこで投げるにしても出力アップが課題でした。
――中継ぎへの抵抗はなかったですか。
吉田 もちろん先発したいという思いは持っていますけど、やっぱり・・・
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