ナインから慕われた稲尾監督[右。左は仁科]
稲尾さんを胴上げしたい
俺が
ロッテのコーチ時代、本拠地は川崎球場だった。みんな「狭かったでしょ」って言うけど、川崎だけじゃなく、昔のパ・リーグの球場は全部狭かったよ。こすったような当たりもホームランになる。
中日のコーチのときがナゴヤ球場、近鉄が藤井寺だから、これもどっちも狭い。こうなるとピッチャーにかける言葉も難しいんだよね。「丁寧にいけ」で四球になったり、「攻めろ」でホームランになったりするからね。
でもさ、やっぱりピッチャーは攻めなきゃいけない。別に150キロの真っすぐがなくても、向かっていくピッチャーはバッターも絶対怖いんだ。4割バッターは日本にはまだいないでしょ。10回やれば7回は凡退するんだからね。
攻めるというのは速い球をインコースに投げることだけじゃないよ。常にストライクを先行させて「カウントで攻める」もあるし、「テンポで攻める」もある。間の長いピッチャーは守備陣もリズムに乗れず、エラーも増えやすいしね。
俺がコーチになる前は、ロッテのピッチャーはとにかくフォアボールが多かった。四球は逃げまくっている印象もあるし、コースを狙い過ぎてカウントを悪くし、甘い球を狙われることもよくあった。
性格もある。仁科(
仁科時成)は、アンダースローのいいピッチャーだったけど・・・
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