
1994年のヤクルト対巨人戦ではグラッデンへの死球から大乱闘に。報復の連鎖は断ち切りたい
ぶつけろ! ぶつけろ! ぶつけろよ!
一塁ベンチの奥から低い声が響く。声の主は横を向いたままでグラウンド方向に顔を向けない。その声は俺たちが死に瀕したときの葬送歌にも聞こえて来るのだ。
忘れもしない1994年5月11日に神宮球場で行われたヤクルト対巨人戦。当時の俺は
長嶋茂雄監督の下で一軍投手コーチを務めていた。
7回、ヤクルトの
西村龍次が投じた頭部すれすれのボールに
ダン・グラッデンが激昂。捕手の
中西親志に右アッパーを食らわせた。それを契機に両軍入り乱れての大乱闘になった。
伏線は2回に西村が巨人・
村田真一の左後頭部に死球を与えたことだ。村田はいったん立ち上がったが、もんどりうって倒れ、担架で運ばれていった。その後に回ってきた西村の打席で、巨人・
木田優夫の投球が左臀部に直撃。もうこれは「失投」でなく「報復」と言われても仕方がない明らかな故意死球だった。
冒頭の声の主は・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン