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2024プロ野球総決算号

ソフトバンク・周東佑京インタビュー 新たな“やりがい”も感じながら「『やらなきゃいけない』というのは、今年の初めから念頭に置きながらやってきた」

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小久保裕紀新監督の下で見事、4年ぶりとなるリーグ優勝を果たした。投手と野手、ベテランと若手、一人ひとりの頑張りが実を結んだ瞬間の喜びを、選手会長はあらためてかみ締める。自分自身に対しても、「頑張りましたよ、本当に」と笑顔の労い。いろいろな思いを胸に、特別なシーズンが終わりを迎えた。
取材・構成=菅原梨恵 写真=牛島寿人、湯浅芳昭、毛受亮介

考えることが増えた分だけ、強さを見せるチームの中で、周東の表情にも充実感がにじんでいた


すごく“増えた”1年


 昨秋のファンフェスティバルで、新選手会長の就任が発表された。詰めかけたファンを前に、周東佑京は「来年はこのファンフェスも午前中の(優勝)パレードからできるように、選手一同頑張っていきたいと思います」と抱負を述べると、今季、チームは4年ぶりにパ・リーグを制し、“公約”どおり、今年のファンフェスティバルの日の午前中には優勝パレードが行われた。この1年は周東自身、これまで以上にチームのためを思って、持てる力を注いだ。

――2024年シーズンを振り返って、まずはチームとしてはどんなシーズンでしたか。

周東 本当に優勝できたというのがすべてですね。“柳田悠岐”という大きな柱が抜けた中で(※5月31日の広島戦=みずほPayPay、走塁時に右太もも裏を痛める。その後、全治4カ月の診断)、若い選手が出てきたり、主力が頑張ったり。今年はいつも以上に全員で戦えたのかなと思う。誰かが頑張ったというよりは、全員で頑張れたところが良かったのかなとは思います。

――やはり柳田選手の離脱は、選手たちにとっても大きなことでしたか。

周東 チームの『顔』ですからね。『“柳田悠岐”のチーム』なんで、まだ。ギータさんがいる安心感だったり存在感だったり、そこはやっぱり違うものがある。すごく感じるところではあるのかなと思います。

――柳田選手が離脱する際、栗原陵矢選手が柳田選手に「僕と周東選手に任せてください」という言葉を掛けたと。周東選手も同じような思いはありましたか。

周東 ギータさんがいなくなったからとかではないですけど、今年に関しては、僕は選手会長という立場になったし、クリもここ数年、試合に出る中で感じるものもあって。一番上の人たちを抜きにして、若手、中堅の中で一軍で一番長くやってきているのが僕たち2人でした。年齢的にもそうですけど、『やらなきゃいけない』というのは、今年の初めから念頭に置きながらやってきた。それがギータさんが抜けたことで、より『やらなきゃいけない』が強くなったのかなとは思いましたね。

――選手会長1年目は、どんな1年でしたか。

周東 本当に周りに助けてもらいながら、でしたね。上の人たちにはいろいろ相談もしましたし。(選手会長として)できていたか、できていなかったか、というのは、自分の中では分からない。周りの人ができていたって言えばできているし、できていなかったって言えばできていないんじゃないですか。そこは周りの人が判断するところ。でも、僕なりにずっと、やろうとはしていました。

――その思いは見ていてもヒシヒシと伝わってきました。実際に想像していた1年とは違いましたか。

周東 いやいや、そうでもないですよ。やること自体は、そんなに変わらないですし。ただ、考えることが多くなったぐらい。あとは、就任したときに(前任者の)健太さん(今宮健太)に「自分の思っていることを、もっと言えるようになる。今まで思っていただけのこともあったと思うし、そういうのを言っていいよ」と言われたので、上の人たちにもいろいろなことを伝えながら。そういうところは何だろうな、“やりがい”も感じながら、このポジションになって良かったなと思います。

――チームメートとのコミュニケーションが、これまで以上に増えていたわけですね。

周東 増えましたね、すごく増えた。やっぱり・・・

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