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勝負の春 KEYMAN INTERVIEW

楽天・村林一輝インタビュー レギュラー争奪戦の真実「6番を背負ってしっかりとしたプレーをすることが、チームへの恩返しになる」

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2016年ドラフト7位で入団後、地道にコツコツと精進を続けると、9年目の昨季にその成果を実らせ、初の規定打席到達と侍ジャパンに選出。遊撃手として、一年の活躍が球団に認められ、背番号は『66』から『6』に。ドライチ・宗山塁の加入で注目される遊撃争いの中、自身のスタイルは不変だ。自信も深め、責任感が一層強くなった28歳の今季にかける思いに迫る。
取材・構成=阿部ちはる 写真=井沢雄一郎

村林一輝[楽天/内野手/10年目]


さらなる成長を求めて


 高卒入団9年目の昨季、遊撃レギュラーの座をつかんだ。2年目に一軍デビューし以降、代走や守備固めを中心に一軍と二軍を行ったり来たりしながら、自身の武器を磨き続けた。そして23年に打撃で安定した成績を残すと、昨シーズンは自己最多139試合に出場。長い下積みの中でも、定位置奪取だけを見てきた。その強い意志と地道な努力が実り、念願だった背番号『6』を自らの手でつかんだ。昨年のドラフトでは明大時代に「20年に一人の遊撃手」と言われた宗山塁がドラフト1位で加入。決して立場は安泰とは言えないが、手にしたポジションを簡単に明け渡すつもりはない。

――かねてより希望していた背番号『6』でプレーする率直な思いはいかがですか。

村林 やはり自分が着けたかった番号なので、今はすごく新鮮な気持ちで野球ができています。また、この番号は自分一人の力では着けられなかったと思いますし、たくさんの人のサポートがあってここまで来られたので、6番を背負って自分がしっかりとしたプレーをすることが、チームやファンの皆さま、そしてお世話になった人たちへの恩返しだと思っていますので、この番号でしっかり活躍したいなという思いが強いです。

――2012年途中から21年まで6番を背負っていた藤田一也さん(現DeNAコーチ)にも事前に連絡をしていたとのことですが、背番号6へのあこがれはいつごろからあったのでしょうか。

村林 僕はずっとショートのレギュラーで出たいと思っていたので、やはりショートと言えば6番というイメージがありますし、藤田さんや自主トレでお世話になっている今宮健太さん(ソフトバンク)など素晴らしい方々が背負っている番号。野球だけではなく、1人の人間として素晴らしい人が身近にいたというのも、すごく着けたいなと思う要因の1つではありました。

――藤田さんは楽天のチームメートとして、間近で見ていた存在です。目指す選手の1人だった、と。

村林 そうですね。僕だけではなく後輩からの信頼もすごく厚かったですし、僕と藤田さんは年齢も離れているのですが、影響力が大きい方だなといつも感じていました。みんなが『藤田さん、藤田さん』と慕っていて尊敬していましたから、人としてもプレーヤーとしても尊敬できる方が身近にいたというのは大きいですね。

――藤田さんや今宮選手などたくさんの選手を近くで見てきて、あらためて村林選手はどんなショートになりたいと思い描いていますか。

村林 やはり・・・

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