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この日の巨人戦[広島]の初回に安打を放ち、今も破られない33試合連続安打の新記録を達成した高橋慶彦。左は一塁手の王貞治[巨人]、右は藤井弘コーチ[当時の登録名は藤井博]
プロ野球史上、最も練習した選手
1979年6月6日、広島の「一番・ショート」高橋慶彦は
中日戦(ナゴヤ)の第3打席でレフト前にヒットを放った。一塁上で高橋は安堵したに違いない。それは5月30日の
ヤクルト戦(広島)での第5打席以来19打席目ぶりの安打だったからだ。.297だった打率は前の試合までに.272に落ちていた。不調と言ってよかった。だからまさか、それからほぼ2カ月にわたり毎試合連続でヒットを打つなどとは、本人も周囲も想像すらできなかっただろう。
高橋は74年秋のドラフト3位で広島に入団した。城西高時代は投手だったが、プロでは早々に野手に転向する。そこで高橋が見たものは一軍選手たちの打球の鋭さだった。これはすぐにクビになると思った高橋は、しかしあきらめるのではなく発想を変えた。「どうせクビになるなら、一生懸命やって悔いを残さないでクビになろう」。そこから伝説として語り継がれる高橋の猛練習が始まった。全体練習と二軍の試合が終わったあと、高橋は練習場に行って3時間ほどマシンから出る球を打ち続けた。夕食を取ると練習場に戻って再び2時間バッティング。合宿所の部屋に帰ったあとも・・・
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