ドラフト上位での指名であっても、即戦力の考えは少なくなっている。“平成の怪物”こと松坂大輔は、高卒1年目から180イニングを投じたが、それももう昔のこと――。近年の事例を見つつ、令和の“投手育成トレンド”を探る。 
プロ1年目のロッテ・佐々木朗希は、異例の開幕から一軍帯同で、実戦登板なし。吉井理人投手コーチ[現監督・写真右]の下、心身ともじっくりと育てられた[写真=川口洋邦]
心も強化しながら
前例なき試みは批判の声がつきまとう。記憶に新しいのが2020年だ。大船渡高3年時に最速163キロを計測し超高校級右腕と注目を浴びた佐々木朗希がロッテに入団すると、新人年からの飛躍を期待された。だが、“令和の怪物”は静かに牙を研いだ。同年は開幕から異例の一軍に帯同し続け、結局、一軍どころかファームでも実戦登板なしに終わった。
『過保護』『温室育ち』など批難の声も聞かれたが、決してムダな時間ではなかったことは、昨季の完全試合や今年3月のWBCでの快投が物語る。何より・・・
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