一発が持つ意味、その威力を痛感させられた今季。本塁打増へ、背番号52の打棒に期待せずにはいられない。その一振りで、試合の流れを変え、勝利に導き、チームを高みへと押し上げていく。 取材・構成=菅原梨恵 写真=BBM 悲劇の前兆はあった
野手陣がバットを振りに振り込んだ秋季キャンプ。「例年の3倍、4倍ぐらいじゃないですか」と語る末包昇大も、キツそうな表情を浮かべながら、同時に充実感も漂わせていた。来季、自分の果たすべき役割は、一段とはっきりしている。 ――まずは、今季を振り返っていただけますか。
末包 悔しい、そのひと言ですね。ただ悔しい中にもいろいろな感情が入り混じって終わっていったなというようなシーズンでした。僕自身、いろいろありましたが、やっぱり一番はケガ。シーズン前とシーズン中、2回の故障離脱がありましたが、どちらかなくせると言われたら……どっちかなー。2回目のほうですかね。
――6月22日の
中日戦(バンテリン)の守備の際に左太もも裏を負傷(肉離れ)。全力でプレーした結果でしたが、それでも悔やまれますか。
末包 それ以降の打撃にまったく納得がいかなかったので。だから、あれがなければというのは本当に終わってからも思います。
――思うような打撃ができなかったのは、ケガの影響だった、と。
末包 気持ち的な部分もありました。あのケガから、なんか自分のバッティングがちょっとおかしくなっているなというふうには思っていて、それが最後までうまく修正できませんでした。
――何がどうなっておかしくなっていたのでしょうか。自分なりに分析はできていますか。
末包 しっかりとした、「コレ」ができていればいいかなという、根本で言ったら幹の部分が、少しボヤけてしまったんですよね。逆に細かい部分ばかりを気にしてしまって・・・
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