
一軍で昨年同様のピッチングが期待される武内
昨季の10勝、防御率2.17はいずれもチームの先発投手トップの成績を記録し、パ・リーグ新人王に輝いた
武内夏暉。今季は「1年間ローテーションを守って、25試合先発」を目標に意気込んでいた。しかし、オフの自主トレ期間中に左肘内側側副靱帯不全損傷を発症。治療、リハビリからのスタートとなった。
現在、着々と復活へのステップを踏むなか、実戦復帰2戦目となった4月16日のイースタン・
日本ハム戦(鎌ケ谷)では4回70球を投げ、最速149キロを計測。結果は6安打3失点だったが、「打者が差し込まれていたり、支配している回数が圧倒的に多かった。ボールの質は十分な印象なので、これからは耐久性。球数や長い回を投げていくなかで徐々に上げていってほしい」と
土肥義弘ファーム投手総合コーチは順調さを保証した。
武内自身の自己採点は「50点ぐらい」だという。「4回で疲れた」と苦笑し、「直球の強さが今後の課題。直球が良くなれば、変化球もおのずと良くなっていくと思うので、コントロールも含め、投げながら精度を高めていきたい」と、謙遜しつつも一軍マウンドを見据えた。23日のイースタン・
DeNA戦(ベルーナ)では6回3安打無失点9奪三振。早ければ5月上旬での一軍復帰が視野に入る。
2年目のジンクスに対しては、「スタートでもう遅れているので、逆に吹っ切れているという感じ」。過度な重圧から解放され、己にベクトルを向けるのみだ。一軍の試合は欠かさず見ている。
「良い状態で一軍に上がって、そこからシーズンの終わりまで、良いパフォーマンスを出せるように準備していきます」
誰もがスター左腕の完全復活を待ちわびている。
写真=BBM