日本球界に適応し、いかんなく力を発揮している。好発進を決めた来日2年目のA.ケイは「ゾーン内で積極的に攻められていることが影響している。環境に慣れたことが大きい」と自己分析する。
今季初登板だった4月3日の
阪神戦(京セラドーム)は白星こそ付かなかったものの、7回4安打無失点。威力を発揮したのは、左腕が得意とするカットボールだった。
森下翔太ら右打者の懐をえぐり、次々とバットをへし折った。2戦目となった12日の
ヤクルト戦(横浜)は、付け入る隙を与えなかった。7回を散発2安打に抑え、無失点で1勝目をマーク。5回二死まで一人の走者も許さず、9三振を奪った。
進化の跡が見られるのは制球面だ。3試合連続のクオリティスタートを記録した19日の
中日戦を終えた時点で、計20回を投げて1四球。三浦監督は「去年より一段とコントロールが良くなった」と評価する。昨季は制球のばらつきが精神面の乱れにつながり、マウンドで怒りをにじませる場面もあったが、今季は終始落ち着いて腕を振っている。
3月にはカブスとドジャースによるメジャーリーグの開幕戦を東京ドームで観戦した。「日本でMLBの試合を見られることが新鮮だった。旧友がプレーしている姿を見ることができて良かった」。カブスでプレーした経験がある助っ人は私生活も充実させ、シーズンを迎えた。
東克樹やT.
バウアーが名を連ねる先発陣の中で一層の活躍が期待される。150キロを超える球威にも手応えをつかんでおり「いかに継続させられるか」と気を引き締めた。
写真=BBM