
5月5日現在、一軍で3試合に先発している伊原
ドラフト1位の
伊原陵人が開幕から好スタートを切った。プロ初登板も、初先発初勝利も
広島戦で達成し、シーズン序盤から戦力に食い込んだ。
オープン戦から先発入りの懸かった登板を重ねたが、開幕すると中継ぎのポジションを与えられて経験を積む日々。そして試合をこなすたびに評価を上げた。
「負けないピッチャーになりたいです。そのためには粘り強い投球をしないといけないと思っています」
初登板は3月30日のマツダ広島で、三番手で2イニングを無失点に抑えた。そこから6戦連続で無失点を続け、プロ7試合目で先発のチャンスが巡ってきた。
4月20日の広島戦(甲子園)のことだった。打者に的を絞らせず、5回4安打無失点で初勝利を収めた。しかも無四球でゲームをつくった。走者を背負いながらピンチを乗り切ったのは、この男の真骨頂だろう。
八木中1年冬に柔道から野球を志すことを決めた。智弁学園高3年春に甲子園に出場し、大商大を経てNTT西日本に進んだ。
大学時代はプロからのドラフト指名を待ったが実現しなかった。当時の悔しさをバネに練習に励んできた。もちろん今後もその気持ちに変わりはない。
沖縄・宜野座キャンプで「開幕一軍を目指したい」と語っていた新人は「勝ち星も防御率も数字を残したいが、まずはゼロで抑えることです」と言い切るまでにレベルを上げて自信をつけた。
写真=BBM