ソト、ポランコの2人の舶来砲が打線の中軸で長打力をコンスタントに発揮しているロッテにおいて、彼らのチーム内での動きをサポートし、快適にプレーできる環境づくりを手伝う「通訳」という役割の重要度は高い。フェルナンデスさんはロッテに来て現在2年目だが、早くも欠かせない存在となっている。 取材・文=落合修一 写真=高原由佳、桜井ひとし 2人ともジェントルマン
メディア向けに配布されたメンバー表によると、今季のロッテで「通訳」(ほかの業務との兼任も含む)の肩書を持つのは8人。そのうちの1人が、打撃投手兼任のラファエル・フェルナンデスさん。
ヤクルトの投手としてプレーしていたのでご記憶の野球ファンも多いだろう。ソト、ポランコの専属通訳と明確に決まっているわけではないが、普段は一軍に帯同し、主にこの野手2人の通訳を担当することが多いという。
現在のフェルナンデスさんのシーズン中の生活パターンは、本拠地ZOZOマリンでのナイトゲームの日の場合は、こんな感じだ。
「ソトやポランコが昼の12時ごろに球場に着く予定になっていたら、自分はその1時間前には球場入りして、準備をしながら、彼らが到着するのを待ちます。彼らの到着後、今日はこういう練習をしたいという要望を聞き、たとえばウエート・トレーニングをやりたいと言われたら空いている場所があるかを確認し、一緒に付いている必要があるかを聞いて、必要なら手伝います。チームの練習が始まれば、自分の打撃投手の仕事をします。ソトやポランコが打撃練習を始めたら近くに行き、コーチが何かアドバイスをするために話し掛けたら、その言葉を通訳します。その後はほかの打者のティーバッティングを手伝ったりしながら、ソトやポランコがロッカールームに引き上げるときには新聞記者さんから話し掛けられるのに備え、付いていきます。試合開始まで彼らはゆっくりしますが、自分は練習の手伝いに戻ります。試合が始まればベンチに入り、監督やコーチからの指示があったり、本塁打を打ったときに広報にコメントを伝えたりするときは通訳します。試合後は、彼らが活躍してお立ち台に上がったり、新聞記者から取材されたりしたらもちろん通訳しますし、彼らが帰宅するためのタクシーを呼んだりもします。食事をしたり、シャワーを浴びて着替えたり、ようやく自分のことをできるのは彼らが帰ったあとです。翌日が休みなら帰宅しますが、自宅が遠いので、次の日も連戦だと近くのホテルに宿泊します」
なかなかのハードスケジュールである。とにかく・・・
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