強豪校ではなく、甲子園出場もない。ネームバリューではほかのドラフト候補に一歩譲るが、実力では決して負けていない輝きを放つ逸材がいる。ここでは、そんな「地元の星」として期待される、プロ注目2選手を紹介しよう。 取材・文=佐野知香 写真=糸賀正
譲れない夢 佐藤勇[投手/光南高] 
▲福島・光南高/投手
駅を降りると見える『さわやかな田園の町 矢吹町』の看板。その言葉どおり、市街地を抜けると青々とした田園風景が広がっている。のどかなこの福島の街は、野球とは少なからず縁がある。実は、
DeNA監督・
中畑清の生まれ故郷なのだ。
そして、また新たにスターが生まれようとしている。矢吹町唯一の高校、光南高の左腕エース・佐藤勇だ。内外に投げ分ける制球力が身上で、学院高戦では11安打6失点で惨敗する。この敗戦で「自分に足りないものが見つかった」という佐藤は、「緩急」と「低めへの制球」に焦点を当て、夏に向け100キロ未満のスローカーブの習得と、低い位置にゴムチューブを張りその下に向かって投げるという練習に取り組んできた。
2年秋の福島大会では、敗れはしたが強豪・聖光学院高を相手に8回6奪三振2失点の好投でベスト8入りに貢献。一躍注目を集めた・・・
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