
▲毎回の12奪三振で完投勝利の楽天先発・田中。貫禄の投球で、巨人打線を圧倒した
田中将大が巨人打線を封じ込むことができた理由は? 試合前から焦点はひとつに絞られていたと言っていい。楽天のエース攻略に策を練った巨人打線。それでも、昨季から“29連勝中”の田中将大は付け入るスキを与えなかった。魂の投球に込めた右腕の想いとは――。 初球被打率.322。昨季から29連勝中のスーパーエースに対し、8月からこの日の試合直前まで、徹底的に“田中将大対策”のミーティングを行ってきた巨人が頼った数字がこれだった。
今季、リーグ2位の被打率.218を記録した田中だが、初球に限ると規定投球回到達者では12人中8位。ファーストストライクとなると、さらに同・345と数字が上がる。「追い込まれるときつい。早いカウントから振っていく必要がある」と分析した巨人・
橋上秀樹戦略コーチの指示どおり、この日の巨人は第2打席で死球、第3打席で3―1から四球を選んだ
高橋由伸と、第4打席で2―2から空振り三振を喫した
阿部慎之助の3つの場面を除いて、全選手が追い込まれる前にバットを振る“超積極打法”を試みた。
しかし、結果的に田中が得点を許したのは
寺内崇幸への初球で被弾した8回のソロのみ。6回、二死から2四球と安打で満塁のピンチも、六番・ロペスをこの日最速タイとなる152キロで空振り三振。寺内の一発は、やや気が緩みかけた右腕にさらなるギアアップを促し、続く阿部、
村田修一を連続三振に斬って取ると、9回も3者凡退で試合を締めた。「初戦に投げなかったことで周りにいろいろ言われたので、黙らせたかった。チームの勝利のために、いつもどおり僕は僕のできることをするだけ。それができて良かったです。でも、(8回に)1点取られたことは悔しい。完封したかった」
試合後、田中は球団史上初となる日本シリーズ勝利を喜び、自らに生まれたわずかな綻びを悔やんだ・・・
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