読売ジャイアンツ 小林誠司 いつかは阿部超えを!! 最も難関な頂にトライする。立ちはだかるのは主将で四番で捕手の
阿部慎之助。原沢敦球団代表兼GMには、「近未来の正捕手候補」と期待をかけられるが、ルーキーとは言え大卒社会人経由だ。自らの立場も十分に理解している。だからこその貢献。“我”ではなく、“献身”が備わっている大人な新人なのだ。
「13年は日本一にはなれなかったですけど、14年は必ずまたそこに挑んで行くチーム。その中で、どんな形であっても、自分の力を注いで、勝利に貢献したいという気持ちが強いです」
もちろん、“我”では先発マスク、これに尽きる。目の前にはライバルでもあり、貴重過ぎるお手本がいる。「見て、聞いて、盗みながら」最終的にはGの正捕手の座を、その手につかむつもりだ。

▲前列左から平良、田口、奥村、中列左から小林、原監督、和田後列左から長江、青山、北之園
阪神タイガース 岩貞祐太 開幕先発ローテ入り! 絵馬には「開幕一軍」と書いたが、実際の思いはそれ以上だ。まずは開幕先発ローテに入ることは当然の目標として考えている。最終的には新人王を目指していくのだ。それだけの自信は持ってプロ入りした。投球フォームは多くの左投手を参考にしながら大学4年間で完成させた。
また、日本代表で意識の高い先輩たちを見ながら、自分に今何が必要かを感じ取れる才能も身に付いた。目標にする投手は阪神のエース・
能見篤史。報道では「弟子入り」と書かれたものの、実際にはいいところを積極的に取り入れ、自分のモノにしたいという思いが大きい。好奇心も旺盛なのだ。
2014年の阪神先発陣は、能見、
メッセンジャー、藤浪普太郎の3人のみ確定。残りは春季キャンプでの仕上がり次第。それは岩貞にもチャンスがあることを示している。ケガに気を付ければ十分に先発ローテ入りできる実力はある。

▲前列左から横田、岩貞、中列左から梅野、和田監督、陽川、後列左から岩崎、山本
広島東洋カープ 大瀬良大地 目標はとにかく高く! 1982年に新人王を獲得した、“炎のストッパー”
津田恒美の背番号14を背負う右腕は、自身も先輩に続く決意だ。「気持ちを前面に出す投球スタイルは僕も同じ。一番高いところを目標にして、ルーキーイヤーから結果を残せるように頑張りたい」
一番高いところとは、すなわちルーキーNo.1の称号である「新人王」だ。「そこを目指してやらないと、結果はついてこないと思います。そのためには、しっかりと努力をして一つひとつステップアップしないといけない」(大瀬良)。
最速153キロを誇る右腕は、ビッグマウスではなく、しっかりと自身の足元を見つめる。「いずれは日本を代表するピッチャーになりたい」。大きな夢を成就させるため、球団9人目となる新人王獲得がその第一歩となる。

▲前列左から大瀬良、野村監督、九里、後列左から田中、中村、西原
中日ドラゴンズ 鈴木翔太 堅実に第一歩を 背番号は『18』に決まった。「球団からの期待の大きさを感じています。ケガをしない体づくりをして、1日でも早く一軍マウンドに立ちたい」。力強くそう言い切った。
竜の未来を託された男の新年の誓いはシンプルだが、それでも重要なテーマだった。高校3年の3月、右ヒジの故障に襲われた。「プロには行けないと思ったこともありましたが、周りの人が支えてくれて……」。中日にドラフト1位で指名された瞬間にこぼした涙には、そんな感謝の気持ちがこもっていたのだ。
まだまだ体の線が細いことは自覚している。「じっくり時間をかけ、プロの体にしていきたい」。投げられない時期に育んだ“心”も頼もしい武器。いつかはナゴヤドームのマウンドへ。若き才能の挑戦が始まった。

▲前列左から鈴木、又吉、中列左から桂、谷繁監督、阿知羅、後列左から岸本、祖父江、藤澤、橋爪
横浜DeNAベイスターズ 柿田裕太 戦いながら成長を 松本工高時代にもプロ志望届を提出したが指名漏れ。そこから社会人強豪の日本生命で鍛えられ、プロへの道を切り開いた柿田裕太。投手の台所事情の厳しいチームにとって、すぐにでも活躍してもらいたい存在である。だが年齢で言えばまだ若手。即戦力であると同時に、伸びしろも有している。
「まだまだ若いので、まだまだ成長して、チームの原動力となれるよう精一杯やりたい。もっともっと躍動感を出していきたい」
最下位を脱出し、ようやく一筋の光を見出した今のチームを、フレッシュなパワーでさらに上へと押し上げようと、絵馬には“躍動”という字をしたためた。
中畑清監督も「柿田は即戦力。主軸として活躍してほしい」と大いに期待する右腕は、戦いながら成長していく。

▲前列左から三上、柿田、平田、後列左から萬谷、山下、中畑監督、関根、砂田(嶺井は諸事情で欠席)
東京ヤクルトスワローズ 杉浦稔大 開幕ローテーション入り! 「長身から投げ下ろす、キレのあるストレートが魅力。ヒジの使い方が柔らかく制球力も抜群。伸びしろも期待でき、先発ローテーションとして期待が持てる逸材」。
ヤクルトの担当スカウト
斉藤宜之による杉浦稔大への評価は高い。ケガで戦線離脱する投手が続出した13年シーズンの中でルーキーの
小川泰弘があれだけの活躍をみせたのだから、14年シーズンの新星・杉浦に対するチームや監督の期待が大きいのは当然だ。
小川監督も「期待はすごく持っていて、1年間ローテーション入りができる力があると聞いています」と、即戦力として開幕からのローテーション入りを念頭に置いている。
これらの期待に自信を持って挑もうと、杉浦自身も絵馬に「開幕ローテーション」と迷わず書き込んだ。