本誌で連載を行っている8人の執筆陣にも今季のリーグ順位予想をしてもらった。連載では一風変わった視点からプロ野球を斬っているが、果たして今季の展望はどう占うのだろうか!? 『記録の手帳』~千葉功[元パ・リーグ記録員] パは大補強した
ソフトバンクが優勝か。
日本ハムをもっと評価したいが、いまだに大谷の二刀流ばかりが話題になるのでは、優勝は二の次という感じ。一流の外野手の中田を三塁にコンバートするのも分からない。セは昨年のクライマックス初出場で自信をつけた
広島を買いたい。日本で最後のシーズンになる前田の頑張りと野村、
バリントンに、新人の大瀬良の投手陣が魅力。下馬評が高い
巨人だが3連覇は難しそう。巨人の73年までのV9のあと、3連覇を実現したのは2007年から09年の巨人しかない。
『12球団ドガチャカ交流試合』~やくみつる[漫画家] パは新人を勘定に入れるのは通常は厳しいところだが、それにしても
ロッテは新人がそろっているんじゃないかと思う。逆にそれを勘定に入れないと浮上の目はないが、30年に1回のバカ当たりの年と読んで。セは口が裂けても巨人は1位と言いたくないのは、これまでどおり。広島は大竹が抜けた穴は大きいが、昨年の
楽天のように前田健がマー君(
田中将大)のように勝ちまくって、大瀬良が則本クラスの活躍をすれば、優勝できる。
『ベースボール百科』~綱島理友[プロ野球意匠学研究家] パはどこが優勝でも、最下位でもおかしくない混戦。その中でこれまでも主力が抜けるたびに若い選手が台頭してきた
西武を1位に推したい。伊原監督の新体制になり、どこまでコミュニケーションがとれるかが問題だが。セは順当にいけば巨人1位だろうが、それでは予想する意味がない。そこで生まれ変わった
中日を優勝と予想。それに巨人がメモリアルイヤーに優勝したのは1994年しかないので、今季もそのジンクスにはまってしまうのでは。

▲パは伊原西武も高い評価を受けた
『閃・球・眼』~石田雄太[スポーツライター] チーム内の個々の戦力を単純に足し算すれば、ホークスとジャイアンツが抜きん出ていることは疑いない。しかしレギュラーだけの足し算をすると、上位を窺うチーム間の差はさほど広がらない。だとすれば、番狂わせを見たくなる。最下位からの優勝、最も優勝から遠離るチームの優勝──ファイターズとカープの下克上に期待している。
『CULTURAL REVIEW』内「CARD」担当』~しゅりんぷ池田[スポーツカードライター] パはソフトバンクが大本命だと思いますが、それではつまらない。意外なチームが健闘してペナントレースを面白くしてもらいたい。セも巨人が大本命だと思いますが、それではつまらない。意外なチームが健闘してペナントレースを面白くしてもらいたい。そのほうがカードなど周辺産業も潤います(笑)。
『CULTURAL REVIEW』内「MUSIC」担当』スージー鈴木[野球文化評論家] パ・リーグはソフトバンクが優勝したら順当過ぎて面白くないという思いが、予想の背景。「順当」をくつがえすのがスポーツの醍醐味と信じます。セ・リーグは
落合博満という現代野球界最高峰の知性対、連合艦隊のような巨人の選手層という図式で捉えました。
『CULTURAL REVIEW』内「BOOK」担当』~石富仁[ライター] パ・リーグ昨年優勝の楽天は田中の穴が埋まらない。ソフトバンクの補強は群を抜いている。ロッテは交流戦で稼げるかどうか。セ・リーグは巨大戦力の巨人が1位じゃ面白くないので、期待を込めて。
DeNAの対巨人、対
阪神戦の成績がカギになるので期待薄ですが……。
『私情の空論』~河合じゅんじ[漫画家] ベースボールマガジン5月号でも順位予想しました。その後オープン戦の様子を見てパ・リーグはそれとは違う順位にしました。セは戦力的にいえば巨人ですが、エース前田健投手の大活躍を期待して広島を1位に。パはオープン戦ですごくいい勝ち方をしているので、ソフトバンクが1位かなと。でもダンゴレースが理想です。

▲セはまさかの巨人1位なし!広島に期待が集まった