2005年の流行語大賞の候補にもなった「JFK」。ジョン・F・ケネディ元アメリカ大統領のことではなく、この年セ・リーグ優勝を飾った阪神タイガースの中継ぎ、クローザーの3人、ジェフ・ウイリアムス、藤川球児、久保田智之の頭文字をとった略称だ。なぜこの言葉が有名になったのか。それは勝っている試合などで7回以降に彼らが登板すれば、ほぼ負けないという強じんな三本の矢を形成したからだ。その衝撃度とはいかばかりだったのか。 
▲右から久保田、藤川、一人おいてウィリアムス。リーグ優勝を決めた試合もこの3人で締めた
3人が投げれば8割5分で勝つ 岡田彰布監督の下、阪神がセ・リーグを制した2005年に『JFK』は誕生した。

▲J=ジェフ・ウイリアムス

▲F=藤川球児

▲K=久保田智之
7回以降の3イニングをピシャリと抑えた、左右のセットアッパーとクローザーの頭文字を取って命名されたものだ。
この年、3人がそろって登板したのは48試合。チームは38勝6敗4分けで、勝率は8割5分を超えた。つまり、6回までにリードして3人を投入すれば、ほぼ負けなかったわけで、相手チームから「阪神戦は6回までが勝負」という声が聞かれたのも当然だった。
開幕から機能したわけではない。特に抑えの久保田は、初めてセーブの付く場面で登板した4月7日の
広島戦(広島)で、いきなりの救援失敗。28日の
中日戦(甲子園)でも敗戦投手となり、月間防御率は5点台に跳ね上がった。藤川が好調だったこともあり、配置転換を提言する評論家諸氏もいたが、岡田監督は・・・
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