野村謙二郎前監督時代から歩んできた「投手力を前面に1点を守る野球」の路線を「継続」すると語る一方で、より「機動力」を前面に出した戦いを標榜する緒方孝市新監督。11月1日から始まった秋季キャンプではさまざまな方法でチームに新たな刺激を与えている。その取り組みから来季の戦い方の大枠を読み取る。 選手の動きに目を光らせる緒方新監督。厳しさを前面に出した秋季キャンプを送る
見る姿勢による戦力の把握
広島の秋季キャンプが11月1日、宮崎県日南市でスタートし、緒方孝市新監督が率いる新体制が本格始動した。変わりやすかった天気のように、新指揮官もさまざまな表情を見せた。24年ぶりのリーグ優勝を目指す来季へ、目指す野球は明確になった。
緒方監督は10月31日の宮崎入り後、宿舎での全体ミーティングで「選手個々がレベルアップすることでチーム力が増す」と呼びかけた。一方で「故障した選手、一軍の力がないと判断した選手は広島に帰ってもらう」と“サバイバル”を予告。
前田健太、
菊池涼介、
丸佳浩の日米野球を控える侍ジャパン組。
大瀬良大地、
野村祐輔、
ロサリオら若手中心の一軍主力組。
中東直己、
赤松真人、
天谷宗一郎のベテラン組が加わり、一軍未経験選手や育成選手など42選手が参加した。
守備、走塁の練習メニューが増えたのが第一の特徴。打撃の練習量は変わらなかったが、全体練習は例年より1時間以上伸び、日没近くまで汗を流す選手たちの姿が連日見られた。また、若手選手には夕食後の夜間練習が課せられた。
16年連続Bクラスが続いたカープを、昨年から2年連続3位に導いた野村謙二郎前監督からバトンを受けた緒方新監督。就任会見ではリーグ優勝と日本一を目標に「自分の目指す野球は、ここ数年やってきたことを継続することが基本線。その中でもう一度、投手力を含めた守りの野球を徹底的に行い、攻撃面ではもっと使えるはずの機動力を前面に出していく」と掲げていた・・・
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