開幕投手の重圧を乗り越え、開幕5連勝スタートを切った大谷翔平。打撃では13試合で2本塁打と、少ない打席数の中で結果を残している。ふくらはぎのけいれんというアクシデントはあるものの、二刀流への挑戦3年目は、良好なスタートで走り出した。 取材・構成=池田晋 写真=早浪章弘(インタビュー)、高原由佳、神山陽平、川口洋邦 本インタビューは2015年5月14日公開のものとなります。 オープン戦のころは悪いと感じていなかった
──今季は投手として開幕5連勝スタートを切りましたが、ここまで振り返っていかがですか。
大谷 すごく調子がいいわけではないので、たまたまの部分もあります。それでも勝てているのは自分にとって大きいですね。今後さらに調子が上がってきたときに、もう少し上のパフォーマンスができれば、もっともっと勝てると思います。現段階ではチームの状態もいいですし、いい具合に来ています。

3月27日、開幕の楽天戦(札幌ドーム)では6回途中3安打1失点の好投で勝利。若いチームに勢いを与えた
──開幕戦は緊張すると思うと言ってましたが、実際どうでしたか。
大谷 緊張しましたね。
──どの瞬間が一番緊張したのですか。
大谷 球場に入ったときは特になかったのですが、お客さんが入り出したころですかね。試合が始まってからは緊張しなかったので、始まる直前の一瞬だけでした。
──オープン戦の内容があまり良くなかったですが、開幕戦で結果を出せましたね。
大谷 僕もずっと言ってきましたけど、技術的に落ちている、あるいは去年より後退しているわけではなかった。新しいことをやる過程でうまくできない部分はありましたけど、周りが「調子が悪い」と言うほど僕は悪いと感じていなかった。そこに意見の不一致がありました。だから、僕自身はあまり気にしていなかったです。
──周りにいろいろ言われてもあまり気にしない?
大谷 もともとあまり気にするタイプではないですね。あまり周りの人に影響されないです。
──今年の大谷投手を見ていて、昨年に比べて苦しそうな表情で投げている印象がありますが、何か違いはあるのですか。
大谷 何でもないですね。初回の入り方で苦しいことはありましたけど、そこさえ乗り切れば大丈夫です。今後さらに調子が上がってくれば、もっとラクに投げられると思います。
──メンタルの部分で何か取り組んでいることはあるのですか。
大谷 コンディションも去年とあまり変わっていないですし、何か特別に今年からやり始めたことはありません。
──では今年に限らず、これまで野球をしてきて、試合で力を発揮できるように意識していることはありますか。
大谷 栄養管理の方には自分ではコントロールできない部分は見てもらっています。でも、メンタルの部分では特にないです。
──3年目に入りました。投げているときに相手に研究されていると感じることはありますか。
大谷 今年はフォークが2ストライクから結構決まっているので、(対戦する打者が)追い込まれる前に早打ちしているのは感じます。
──それに対して何か対策はあるのですか。
大谷 早打ちするなら、ちょっとした変化などで詰まらせることもあります。僕にとっては、逆に1、2球で終わるチャンスなので、ありがたいです。そんなに嫌だとは感じません。もし待たれたら、真っすぐで追い込んでフォークで仕留めるという感覚で投げています。そんなに難しく考えないですよ・・・
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