今季はリーグ2位の7勝をマーク。防御率も1点台と安定した投球は、このナックルカーブを自在に操って相手打者に内野ゴロを多く打たせた結果だ。 取材・構成=鶴田成秀、写真=太田裕司、佐藤真一 直球がより生きる、スピードあるタテ変化
このボールがなければ、自分は日本のプロ野球で投げられていないと思う。それだけ、自分のピッチングの軸となっているボールです。
軸というのは“決め球”ということではありません。ストライクが取りたいケース、三振を奪いたい場面、いろんなシチュエーションで使うので、あらゆるシーンに適応できる。そういう意味での“軸”ということです。
自分のナックルカーブは、普通のカーブよりもスピードが速くタテに変化します。普通のカーブよりも速いので、バッターは多少タイミングが外れても、バットに当たって凡打になるケースもあるんです。当然、ストレートよりは球速が遅いので、“緩急”をつけることができる。ナックルカーブを使う目的は、投球に緩急をつけて、ストレートをより生かし、相手打者のタイミングを外すことです。

(前)中指は縫い目にかけ、人さし指は少し開き、縫い目にはかけずに爪を立てるように置く

(左)親指は縫い目にかけて握る。人さし指に力は入れず、ボールを支えるような感覚でOK
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