文=吉見淳司、写真=松村真行 アピールしたいのはコントロールと球のキレ
ドラフト直前に評価を急上昇させた
桜井俊貴が、見事に球界の盟主の本命となった。
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仲間から胴上げされた桜井。「巨人の顔になりたい」と意気込みを見せる
プロを意識し始めたのは公立校の北須磨高時代。県大会8強が最高成績で甲子園とは無縁だったものの好素材として注目を集めていた。しかし「プロの世界では通用しないと思った」と立命大に進学。決して恵まれてはいなかった練習環境から、強豪に進学したことで、そのポテンシャルが開花した。
「高校の3年間で、与えられた環境をいかにうまく使うかが身につきました。大学でも時間を大切に、有効に使う能力が伸びたと思います」
後藤昇監督曰く、「超マイペース」。定められた全体メニューがあっても、自分で設定した課題をこなしながら、メニューを消化していたという。
現在も大きな武器であるコントロールは入学当初から際立っていた。1年秋からリーグ戦7試合に登板し、4勝0敗、防御率0.50。36回1/3を投げ、四死球は6だった。3年春には6勝0敗、防御率0.97という好成績でベストナイン、最優秀投手賞、最優秀選手賞を獲得するなど主戦級の投球を続けていたが、カベとなったのが球速だった。入学当時の最速は135キロ。3年秋までに145キロまでアップさせたが、それ以降は頭打ちとなり、なかなか更新することができなかった。
そこで試みたのが・・・
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