ここからは80年にわたる巨人と阪神の激闘の歴史をいくつかの切り口で振り返っていく。一読いただければ分かるが、近年の逸話は皆無に近い。決して回顧趣味ではない。かつて両者の闘いは、いまでは想像もできないほどの熱量がこもっていた。そして今年は、その激闘史に新たなる、熱い1ページが刻まれるはずだ。まずは、両チームのみならず球史に燦然と輝く、5つの名勝負をピックアップした。 初代王者はどちらに!伝説の戦い第1章
1936年12月11日(洲崎球場)巨人4-2タイガース 
初代王者となった巨人ナイン。後列で優勝旗を持つのが沢村
日本初の公式戦は4度のリーグ戦と2度のトーナメントがあり、優勝は1点、同率優勝なら0.5点。これで巨人とタイガースが並び、12月9日、2勝で優勝の決定戦を行った。注目は巨人のエース・
沢村栄治とタイガースのエースで打線の軸・
景浦将の対決だ。1戦目、タイガースは景浦が沢村から3ランを放つも、巨人が5対3で勝利、第2戦はタイガースが連投の沢村から5点を奪い勝利。そして運命の第3戦はリリーフの沢村の快投で、巨人がプロ野球の初代王者となった。
あまりに劇的!「天覧試合」の奇跡
1959年6月25日(後楽園球場) / 巨人5-4阪神 
インハイの球をとらえた長嶋のサヨナラ弾。捕手のサインは低めだった
史上初めて昭和天皇、香淳皇后がプロ野球を観戦された「天覧試合」は逆転、また逆転の劇的な展開となった・・・
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