チームが誇る左右の両輪から専属として指名を受ける。常に投手を立て、黒子に徹するまさに縁の下の力持ち。マスクの下に秘めた信念を探る。 
写真=湯浅芳昭
落ち着きと感性そして気配り
広島のエース、
クリス・ジョンソンは真顔で言う。「石原をアメリカに連れて帰りたいよ」と。捕手・
石原慶幸の存在なくして、投手・ジョンソンは語れない。そのくらいの存在になっている。2016年シーズンはジョンソンの登板試合のすべてで石原がマスクをかぶっている。「いつも助けてもらっている。サインに首を振っても対応してくれるし、引っ張ってくれる」。普段は寡黙な左腕も、石原の話題になれば饒舌となる。
日米通算198勝の
黒田博樹も同様だ。登板後には決まって「石原に引っ張ってもらった。助けてもらった」と言う。
落ち着きと、感性と、そして気配り――。石原が投手から愛される理由を、
植田幸弘バッテリーコーチはそう説明する。
「例えば
野村祐輔の登板試合。スライダーを引っかけてワンバウンドになっているとする。すると・・・
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