2010年と11年のパ・リーグを連覇し、11年には日本一を達成したソフトバンクだったが、そのオフには主力が大量流出する緊急事態に陥った。大きく戦力ダウンしたチームは12年が3位、13年が4位に低迷。そこからいかにして3連覇をほぼ手中にし、10連覇を唱えるまでのチームに立て直したのか。最強軍団構築のナゾに迫る!文=田尻耕太郎(スポーツライター)、写真=BBM 
2年連続で交流戦を勝率1位で終え、3連覇へ歩を進めるホークスナイン
先発陣の柱を失い、12年オフには小久保が引退
ソフトバンクの1強時代である。
今年もパ・リーグ3連覇へ、首位をひた走る。さらに先の交流戦でもセの6球団をまるで寄せつけず、2年連続勝率1位でフィニッシュした。このまま3年連続のリーグ制覇と日本一を成し遂げたとしても、それは孫正義オーナーが掲げている、
巨人超えの「V10」への通過点でしかないと思わせるほど、もはや圧倒的な強さである。
黄金期だ。2010年と11年にもリーグ連覇を果たしており、11年は日本一となった。それが8年ぶりの頂点だったのだが、昨年までの5年間で3度の日本一である。
文句などつけようがない功績だ。だが、あえて言う。
11年もソフトバンクは独走した。パ・リーグでは2位を17.5差も引き離した。全月間で勝ち越し、史上初めて全11球団相手に勝ち越してリーグ制覇し、それまで「鬼門」と言われたクライマックス・シリーズ(以下CS)も全勝で突破。日本シリーズでは
中日相手に4勝3敗だったが、最後は地力の差を見せた。
だが、その後2年間は王座から遠のいた。12年は首位に6.5差の3位。そして13年は4位に沈んだのである・・・
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