今年のストーブリーグでは、楽天の動きが際立っている。すでに西武から岸孝之、ソフトバンクから細川亨を獲得し、日本ハム・陽岱鋼の獲得にも名乗りを上げている。この積極補強の裏には、星野仙一副会長の強い信念が潜んでいた。 写真=松田杏子、BBM 
11月18日、岸[写真左]の入団会見に同席した星野副会長。則本とともに投手陣の柱となることを期待した
エースの負担軽減と相乗効果に期待
獲得への意欲を隠そうともしなかった。「地元の選手だし、当然、調査はしないといけない。あれだけの投手だから、ローテの底上げになることは間違いない」。まだシーズンが続く9月。それでも、FA権行使がささやかれ始めていた西武・岸孝之に対し、球団幹部は率直な思いを漏らした。ここ2年は2ケタに届いてないとはいえ、過去7度の2ケタ勝利で通算100勝を超える右腕は、どうしても欲しい存在だった。
11月。実際に岸がFAを宣言すると、速攻で決めた。早々に星野仙一球団副会長が、直接出馬を明言。交渉が解禁された同11日、4年総額16億円とも言われる大型契約と、西武時代と同じ背番号「11」を手土産に、ハートをつかんだ。「『必要だ』と言われ、本当にうれしく思います」と話した岸は、17日に西武へ正式に断りを入れ、18日に仙台で入団会見を行った。楽天が優勝を争うために、どうしても必要だった大きなピースが埋まった。
大エース・
田中将大がメジャーへ羽ばたいて以来、先発では
則本昂大の孤軍奮闘が続いていた・・・
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