第1回、第2回のWBCに出場し、歓喜の味を知っている男が、侍ジャパンに帰ってきた。昨オフにウエーバーとなりマリナーズからアストロズへと移籍した青木宣親。新しい環境に慣れなければならない3月に、日本のV奪回のために出場を決めた。シーズンを棒に振るかもしれない状況での参加、そこには日本への、そしてプロ野球界への熱い思いが詰まっていた。 取材・構成=椎屋博幸、写真=大泉謙也、Getty Images、BBM 
1月中旬、リトルリーグの全国大会(MLB CUP2016)で優勝した武蔵府中リーグで野球教室を開催した青木。子どもたちとリラックスした時間を過ごした後、WBCに懸ける熱い思いをインタビューで語った
自分が日本人だと強く感じるから……
今回の侍ジャパンで唯一のメジャー・リーガー。海外組として第2回大会以来、世界一奪還のために参戦した青木。第1回、第2回のあの優勝の歓喜をもう一度、と意気込むが、今回は以前の2大会以上に「日本」というものを意識し、この大会に臨んでいく。 ──WBCに出場されることもあり、体がかなり絞れているように感じます。
青木 そう見えますか(笑)。かなり(自主トレは)やって、仕上がりを少し早くしています。例年だと1カ月くらいゆっくりと体を休めているんですが、今年は2週間くらい休んで、すぐに体を動かし始めました。
──実際にWBCに出場したいと思い始めたのはいつくらいでしょう。
青木 どのあたりからというよりは、出場のお話を受けたときにはすぐに「出たい」ということは伝えました。正式に依頼をもらったら、WBCに出場する、ということは決めていましたから。個人的には断る理由はなかったですからね。その後は球団(アストロズ)の承諾が必要になってくるだけでした。今回、アストロズからOKを出してもらったので、出場が決まりました。

2006年第1回大会は無我夢中で先輩選手たちについていき、世界一の栄冠をつかんだ
──シーズン中にもWBC出場のことは考えていた。
青木 シーズン中(マリナーズのときに)、(ロビンソン・)カノから・・・
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