今年のパ・リーグは大谷翔平が原動力となり、2016年覇者に輝いた日本ハムと戦力が充実しているソフトバンクとの2強が予想されるが、他チームも負けてはいられない。伊東勤監督の熟練のタクトが冴えるロッテ、辻発彦新監督の下で浮上を狙う西武、岸孝之らの加入でチーム力がアップした楽天、さらに“激怒”でチームにカツを入れる福良淳一監督率いるオリックス。必ずや、エキサイトするシーズンとなる! その他の球団もチェック ●パ・リーグ編 日本ハム・ソフトバンク・ロッテ・西武・楽天・オリックス ●セ・リーグ編 広島・巨人・DeNA・阪神・ヤクルト・中日 写真=BBM 開幕時の戦力充実度
投手力 7.5点 守備力 6.5点 攻撃力 7.5点 機動力 6.5点 選手層 6.5点 合計 34.5点(パ・リーグ4位) ※各10点満点で評価(合計50点満点)
優勝への3箇条
(1) 二本柱以外の先発2ケタ勝利 (2) WA砲で最低でも計50本塁打 (3) ルーキー投手たちのフル回転 
新たに加入した岸がどれだけ貯金をもたらすか
投手&守備力
投手陣の顔ぶれは、昨季から大きく変わりそうだ。まずは岸孝之の加入が大きい。
梨田昌孝監督は2月24日、岸に開幕投手を任せることを明言した。岸はオープン戦で失点することも多かったが、「まったく心配していない」と指揮官の信頼は揺るがない。
昨季、
則本昂大とともに先発三本柱を形成したのが
美馬学(9勝9敗)、
塩見貴洋(8勝10敗)だったが、塩見が腰痛で出遅れているのが誤算だ。この2人の2ケタ勝利は上位進出のために欠かせないが、不安要素を残したまま開幕を迎えることになる。
捕手陣もまた、不安を抱えたままの船出となる。痛めていた右足が良くならず、侍ジャパンから離脱した正捕手・
嶋基宏は、開幕までにどれだけ回復しているか。
ほかの野手の昨年同様。遊撃2年目の
茂木栄五郎はオープン戦で失策も見られ、不安要素は残る。投手を中心に守り勝つためには、守備力の安定が欠かせない。
攻撃力&機動力
昨季、リーグ3位の27本塁打を放った
ウィーラーが今季も四番に座る。ペゲーロ、
アマダーという長距離砲を並べれば強力打線が完成するが、いずれも守備に不安があることから、現実的ではないかもしれない。パの他球団のような迫力ある打線を組めない分、重視したいのがつなぐ打線。昨季序盤にその片りんを見せたものの、相次ぐ故障離脱でその完成形を見ぬまま終わってしまった。
2017年版楽天打線で期待したいのは、茂木の一番起用。11盗塁がチームトップとは寂しい数字だが、茂木が出塁してスピードでかき回すことができれば打線がよりいっそう活性化されるはずだ。中軸打者のワキを固めることになりそうなのが
銀次と
今江年晶。ともに卓越した技術を持つ好打者であり、得点力アップへ向けたカギを握る存在となる。さらには
岡島豪郎、
島内宏明というスピードを兼備する左打者が多い。定位置再奪取を狙う
聖澤諒も12年の盗塁王であり、昨季12球団最低の56盗塁を少しでも増やすことができれば、相手の脅威にもなり得るはずだ。
選手起用&戦術
昨年はリズ、ブリガムと、先発として期待された右腕がいずれも期待を裏切った。さらにセットアッパーとして抜群の働きを見せた
ミコライオも今はいない。今季は新たに中継ぎ右腕の
ハーマンが加わったが、外国人投手に過度な期待を寄せるのは危険だろう。
その一方で新人選手たちがアピールを続け、何人かは開幕一軍に食い込んできそうだ。ドラフト4位右腕の
菅原秀は「消えるスライダー」が指揮官の目に留まり、5位の
森原康平も力のある真っすぐを・・・
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