6月8日のDeNA戦[Koboパーク宮城]で、則本昂大(楽天)が偉業を達成した。自身の日本新記録を更新する8試合連続2ケタ奪三振。これはメジャー・リーグでもペドロ・マルティネス、クリス・セール(2度)の2人しか記録していない。今回は連載コラムの特別版として、次回登板で日米最多を狙う右腕の生の声をお届けしたい。 変な緊張感で嶋さんと……
皆さんこんにちは。今回は2ケタ奪三振を8試合連続まで伸ばすことができたということで、本誌で巻頭特別版にしていただくことになりました。ありがとうございます!
まずは、日本新記録となった7試合連続をかけた6月1日の
巨人戦[Koboパーク宮城]を振り返りたいと思います。あの日はやっぱり変なプレッシャーはありましたね。周りの方の期待に応えたいとも思いましたし、その前の2試合が良い形で勝っていた。3連勝したいというチーム事情もあるなど、いろいろな要素が絡み、特に初回の緊張感はすごかったです。そういったことも影響し、初回は三振が取れず、2回に満塁のピンチを招いてしまいました。ただ、そこで浮き足立っていることに気がつき、「こんなピッチングをしていたらダメだな」と落ち着くことができましたね。そして小林(
小林誠司)さんからスライダーで三振を取って、そこから変わっていきました。
今考えてみると、やっぱりブルペンのときからすごい緊張感があったように思います。たぶんそれは嶋(
嶋基宏)さんも同じやったと思うんです。試合前、2人して「う゛え゛~」ってえずきながらブルペンに向かいましたから(笑)。
雨の中で4回に先制もされ、難しい試合でした。ただ、6回に逆転をしてくれたので、残りの2イニングというのは、もう一度気合が入りましたよね。そんな中、7回には気持ちのいい三振が奪えました。二死で立岡(
立岡宗一郎)を迎えましたが、そこではチェンジアップを決め球に使ったんです。それまではフォークとスライダーでカウントを取ったりしていたんですけど、あの場面では自分の中でチェンジアップのほうがいいなあと思い、首を振ってチェンジアップを投げたんです。そのボールはファウルでしたが、嶋さんがもう一度、チェンジアップのサインを出して、そこで空振り三振を取れました。立岡の頭にチェンジアップはないやろなと思っていたので作戦どおりに三振を取れて、楽しかったというか、「なんかいいなあ」って思いましたね。また、7回に(10奪三振に)リーチをかけてしまえば、8回はラクだなと考えていたところだったので、ここで三振を取れたらいいなとも思っていましたから。
前回のコラムで、坂本(
坂本勇人)さんに借りを返したいという話をしましたが、偶然にもこの試合の・・・
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