9月1日から10日(現地時間)までカナダ・サンダー・ベイで開催された「第28回WBSC U-18ワールドカップ」。今夏の甲子園で躍動したドラフト候補を中心とした20人のメンバーは清宮幸太郎(早実)が主将を務め、「史上最強打線」を看板に、悲願の金メダル獲得が期待された。しかし、オープニングラウンドで前回優勝のアメリカに敗戦。スーパーラウンドでもカナダ、韓国に敗れ2勝3敗で決勝進出を逃した。それでも気持ちを切らさず臨んだ3位決定戦でカナダに雪辱、銅メダルを死守した。 取材・文=岡本朋祐、写真=早浪章弘[本誌・特派] 韓国に惜敗し3位決定戦へ
世界3位。オリンピックで初めて野球が正式競技となった1992年、バルセロナ大会を率いた山中正竹監督(現侍ジャパン強化本部長)は、「銅メダルには『金』と『同』じ価値がある」と、語ったことがある。
侍ジャパンU-18代表は2013、15年と決勝でアメリカに敗れて2大会連続準優勝。今回、悲願の世界一を狙ったが、最終日を前にして夢破れた。勝利が絶対条件だった韓国とのスーパーラウンドに惜敗(4対6)。日本は同ラウンド4位となり翌日、地元・カナダとの3位決定戦へ回った。目標を失った。各選手は「切り替える」と話したが、並大抵の作業ではない。小枝守監督は、ミーティングで選手たちにこう告げた。
「(全国に在籍する)16万人の高校球児、日本の代表なんだから、1球たりとも気を抜いてはならない」
10日間で9試合の超過密日程。小枝監督は韓国戦後に「疲れてないピッチャーはいないし、野手も・・・
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