前号に続き(→前号の対談はこちら)、巨人の強打者・坂本勇人と中日のレジェンド・立浪和義氏の対談企画だ。今回も都内のふぐ屋で、達人2人がざっくばらんに打撃論、守備論を交わす。役に立って、かつ面白い、この秋お勧めの“二刀流対談”である。 取材・構成=井口英規、坂本匠、写真=榎本郁也(インタビュー)、BBM 踏み出す足に意識
前編では、16年春季キャンプで臨時コーチとなった松井秀喜氏のアドバイスもあり、坂本が後ろ足重心にし、2016年打撃開眼、初の首位打者獲得につながった話を披露してもらった。今回も2人の打撃論から始める(取材は10月下旬)。 ──立浪さんは、坂本さんが足を上げた後、回すようにしてゆっくり下ろすのもほめていますよね。間ができるって。
立浪 バッティングは、始動が早いに越したことがないんですけど、早過ぎると前に突っ込みやすいんですよ。勇人は、始動を早くしながらも、軸足に重心を乗せた状態を保ち、踏み出した足に遊びを持たせてゆっくり着けている。バッティングには、この足が着くまでの時間ってすごく大事で、早めにバンと着くタイプは大したバッターじゃないと思うんです。勇人は若いときからできていたけど、できる人は教えられなくてもできるんだと思っていました。
──坂本さんも、この回すような足の動きについてこだわりはありますか。
坂本 僕もタイミングは、すごく大事だなと思ってやっていますが、上げた足の動きは、それほど意識してるわけではありません。もともと大きく上げていたんで、小さくしようとは思っていますけど。

上げた足の着き方も1つのポイント
立浪 昔、日米野球を東京ドームでやったとき、マリナーズ時代の
イチロー君に「バッティングで気にしているのは何?」って聞いたことがあるんだ。そしたら・・・
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