ありきたりな表現を使えば、ピッチャーらしい性格。言葉は謙虚だが、内に秘める想いは強い。2017年オフ、西武からFAで巨人に移籍した野上亮磨のことだ。新天地で迎えるキャンプでも、ブレずに、こだわりの調整を貫くV奪回のキーマンに、新たなシーズンに懸ける想いを聞いた。 取材・構成=坂本匠、写真=榎本郁也 ジャイアンツは邪魔!?
2017年オフの補強第1号選手。M.マイコラスのメジャー移籍が濃厚と言われていた(カージナルスに移籍)当時に、14勝を挙げた助っ人右腕の穴埋めを期待されての移籍だった。巨人合流からまだ日は浅いが、グラウンドではエースの菅野智之らと行動をともにすることが多い右腕に、まずは“ジャイアンツ”をテーマに話を聞いていこう。 ──ジャイアンツのユニフォーム姿、自己採点をお願いします。
野上 まだ違和感はありますけど(苦笑)。人気球団・ジャイアンツのユニフォームを着ることができた喜びはありますね。
──福岡の出身ですが、ジャイアンツに対してはどんな思い入れがあるのでしょうか。野上選手が生まれた2年後の1989年に福岡ダイエーホークス(現
ソフトバンクホークス)が誕生しているので、身近な球団といえばホークスです。
野上 はい。物心ついたときから、ダイエーファンです。ソフトバンクではなくダイエーファン。“FDH”です。なので、ホークス戦ばかり見ていましたから、正直、ジャイアンツに関してはあまり詳しくなくて。思い出といえば、僕には兄がいるんですが、昔、ジャイアンツ戦の中継を見ていたら・・・
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