長いプロ野球の歴史で、開幕投手の栄誉に浴した男たち。その一人ひとりに多くのドラマがある。ここでは12球団別に過去の開幕投手を振り返りながら、物語に紡ぎ上げていく。 ※記録は2リーグ制以降 
開幕戦での初登板初勝利からキャリアをスタートさせた杉浦忠
ホークス“唯一”は南海の大エース
現監督の
工藤公康も1995年と98年の2度、務めているホークスの開幕投手。過去20年を見ても、10年以上のキャリアもしくは2ケタ勝利が2年以上といった経験と実績のある投手を選び、勝ちをつかんでいる。
しかし時代をさかのぼると、唯一、ルーキーイヤーに開幕投手を任された投手がいる。58年の杉浦忠だ。当時のチーム状況はこうである。
山本一人(鶴岡)が監督となった46年から優勝6回(46、48、51~53、55年)、1リーグで日本一2回(46、48年)。しかし、56、57年は西鉄に苦杯。そこで山本監督は、立大史上最高の通算36勝を挙げたアンダースロー右腕でこれを打開しようと、開幕投手に大抜てきした。
4月5日の東映戦(駒沢)。杉浦は緊張していた・・・
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